学習トップ理由で解く 生理学第12章 ▸ B. 運動の調節 / Q0840

理由で解く 生理学

Q0840 運動

出典:あマ指 第17回(2009) 問題47
問題
損傷によって運動麻痺が起こらない部位はどれか。
選択肢
1 前頭葉
2 小 脳
3 内 包
4 脊髄側索
解答
正解2(小 脳)
解説
✗ 1. 誤り
前頭葉
前頭葉には一次運動野(中心前回)が存在し、損傷されると対側の随意運動麻痺(上位運動ニューロン障害)が生じる。
✓ 2. 正しい
小 脳
小脳は運動の協調性・タイミング・平衡の調節を担う器官であり、損傷されても運動麻痺(筋力低下)は起こらない。小脳損傷では運動失調(四肢の協調運動障害)、企図振戦(目標に近づくほど振戦が増大)、測定障害(指鼻試験の異常)、眼振、構音障害(断綴性言語)などが出現するが、随意運動そのものを遂行する能力は失われない。
✗ 3. 誤り
内 包
内包(特に後脚)には錐体路(皮質脊髄路)が通過しており、損傷されると対側の片麻痺(運動麻痺)が生じる。内包出血は脳卒中の好発部位である。
✗ 4. 誤り
脊髄側索
脊髄側索には外側皮質脊髄路が走行しており、損傷されるとその高位以下の同側の運動麻痺が生じる。
ポイント
  • 覚え方のコツ: 「小脳="調"整役→損傷で"失調"、麻痺ではない」と機能から症状を導く。運動麻痺は錐体路の障害で起こる。
  • 関連知識: 大脳基底核の障害でも運動麻痺は起こらない。パーキンソン病(黒質のドパミンニューロン変性)では振戦・固縮・無動が生じるが、これも厳密には運動麻痺ではなく運動障害である。
  • よくある間違い: 小脳損傷で「運動ができなくなる」と考えて運動麻痺と混同するケース。小脳損傷では運動はできるが「正確にできない」(失調)のであり、筋力自体は保たれる。
  • 教科書では「c.小脳による調節」の範囲に該当する。
解説画像
あマ指 第17回(2009) 問題47|損傷によって運動麻痺が起こらない部位はどれか。 解説図
あマ指 第17回(2009) 問題47|損傷によって運動麻痺が起こらない部位はどれか。
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