学習トップ理由で解く 生理学第12章 ▸ A. 骨格筋の神経支配 / Q0821

理由で解く 生理学

Q0821 運動

出典:あマ指 第8回(2000) 問題55
問題
骨格筋の神経支配で正しいのはどれか。
選択肢
1 1 本の筋線維は複数の運動ニューロンに支配される。
2 a 運動ニューロンは錘内筋線維を支配する。
3 c 運動ニューロンはa 運動ニューロンに比べて細胞体は大きい。
4 神経筋接合部は興奮性シナプスである。
解答
正解4(神経筋接合部は興奮性シナプスである。)
解説
✗ 1. 誤り
1 本の筋線維は複数の運動ニューロンに支配される。
1本の筋線維は1個の運動ニューロンのみに支配される(一対一の原則)。1個の運動ニューロンは複数の筋線維を支配する(運動単位)が、その逆は成立しない。
✗ 2. 誤り
a 運動ニューロンは錘内筋線維を支配する。
α運動ニューロンは錘外筋線維(骨格筋の主要な筋線維)を支配する。錘内筋線維を支配するのはγ運動ニューロンである。
✗ 3. 誤り
c 運動ニューロンはa 運動ニューロンに比べて細胞体は大きい。
γ運動ニューロンの細胞体はα運動ニューロンに比べて小さい。α運動ニューロンは脊髄前角で最大級の細胞体を持つ。
✓ 4. 正しい
神経筋接合部は興奮性シナプスである。
神経筋接合部は興奮性シナプスである。運動神経終末からアセチルコリン(ACh)が放出され、筋線維の運動終板上のニコチン性ACh受容体(NM受容体)に結合してNa+の流入を引き起こし、終板電位(EPP)を発生させる。EPPが閾値に達すると筋線維に活動電位が発生し収縮が起こる。骨格筋の神経筋接合部には抑制性シナプスは存在しない。
ポイント
  • 覚え方のコツ: 「骨格筋の接合部=常にACh=常に興奮性」と覚える。抑制性シナプスは中枢神経系(GABA・グリシン)にはあるが、神経筋接合部にはない。
  • 関連知識: 神経筋接合部の障害としては重症筋無力症(NM受容体に対する自己抗体)があり、筋力低下・易疲労性が生じる。これは第4章(シナプス伝達)や臨床医学との接点である。
  • よくある間違い: 「神経筋接合部にも抑制性シナプスがある」と誤認するケース。骨格筋の運動終板はすべて興奮性であり、骨格筋の弛緩は運動神経の発火停止によって起こる。
  • 教科書では「b.神経筋接合部の興奮伝達」の範囲に該当する。
解説画像
あマ指 第8回(2000) 問題55|骨格筋の神経支配で正しいのはどれか。 解説図
あマ指 第8回(2000) 問題55|骨格筋の神経支配で正しいのはどれか。
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