学習トップ理由で解く 生理学第11章 ▸ C. 筋のエネルギー供給の仕組み / Q0793

理由で解く 生理学

Q0793 筋

出典:鍼灸 第17回(2009) 問題42
問題
死後硬直の原因はどれか。
選択肢
1 ATP 減少
2 乳酸減少
3 ピルビン酸増加
4 クレアチンリン酸増加
解答
正解1(ATP 減少)
解説
✓ 1. 正しい
ATP 減少
死後硬直はATPの減少(枯渇)により生じる。生体ではATPがミオシン頭部に結合することでアクチンとの結合が解離し、筋が弛緩する。死後はATP産生が停止してATPが枯渇するため、ミオシンがアクチンから解離できなくなり、アクチン-ミオシン複合体が永久的に固定された状態となって筋が硬直する。死後数時間で出現し、24〜48時間後にタンパク質の分解により解消される。
✗ 2. 誤り
乳酸減少
乳酸は死後の嫌気的代謝(解糖系の残存活動)により一時的にむしろ増加する。乳酸の減少は起こらない。
✗ 3. 誤り
ピルビン酸増加
ピルビン酸の増加は死後硬直の直接的原因ではない。
✗ 4. 誤り
クレアチンリン酸増加
クレアチンリン酸は死後にATP再合成のために消費されるため減少する。増加はしない。
ポイント
  • 覚え方のコツ: 「死後=エネルギー工場(ミトコンドリア)停止=ATP枯渇=筋がほどけない=硬直」と因果の連鎖で覚える。
  • 関連知識: 死後硬直は法医学における死亡推定時間の重要な指標であり、死後約2〜4時間で出現し、12〜24時間で最大となる。リゴモルティス(rigor mortis)と呼ばれる。
  • よくある間違い: 「乳酸が減る」「クレアチンリン酸が増える」という選択肢に惑わされるケース。死後は代謝産物が蓄積(乳酸増加)し、エネルギー貯蔵物質は消費(クレアチンリン酸減少)する。
  • 教科書では「a.筋収縮のエネルギー代謝」の範囲に該当する。
解説画像
鍼灸 第17回(2009) 問題42|死後硬直の原因はどれか。 解説図
鍼灸 第17回(2009) 問題42|死後硬直の原因はどれか。
この問題の解説の修正を依頼する

解説に誤り・改善点があればお知らせください。件名と本文は自動入力済みです(編集できます)。お名前・メールアドレスは任意です。送信内容は玄康株式会社(黒澤一弘)に届きます。

この問題をアプリで理由で解く 生理学
App Store入手