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理由で解く 生理学

Q0709 神経

出典:鍼灸 第1回(1993) 問題47
問題
交感神経興奮によって起こる現象で誤っているのはどれか。
選択肢
1 瞳孔散大
2 心拍数増大
3 気管支筋収縮
4 胃液分泌抑制
解答
正解3(気管支筋収縮)
解説
✗ 1. 正しい
瞳孔散大
交感神経の興奮によりα1受容体を介して瞳孔散大筋が収縮し、瞳孔が散大する。暗所や驚愕時に起こる反応である。
✗ 2. 正しい
心拍数増大
交感神経の興奮により心臓のβ1受容体が刺激され、心拍数が増大し心収縮力も増強する。
✓ 3. 誤り
気管支筋収縮
交感神経が興奮すると気管支平滑筋はβ2受容体を介して弛緩(拡張)し、気道が広がって換気量が増加する。気管支筋の収縮は副交感神経(迷走神経)のムスカリン受容体を介した作用である。交感神経は「闘争か逃走(fight or flight)」の反応として、呼吸しやすいように気管支を拡張させる。
✗ 4. 正しい
胃液分泌抑制
交感神経の興奮により消化管の運動と分泌は全般的に抑制され、胃液分泌も抑制される。
ポイント
  • 覚え方のコツ: 交感神経の作用は「闘争・逃走に有利な方向」で統一的に理解する。逃げる時は瞳孔散大(周囲を見る)、心拍↑(血液供給↑)、気管支拡張(呼吸しやすく)、消化抑制(消化は後回し)。
  • 関連知識: 気管支喘息はβ2受容体の刺激薬(β2刺激薬:サルブタモールなど)で治療される。これは交感神経の気管支拡張作用を薬理的に利用したものである。
  • よくある間違い: 交感神経=「収縮」というイメージで全臓器の作用を考えてしまうが、気管支平滑筋と消化管平滑筋は弛緩する。瞳孔散大筋は収縮するが結果として瞳孔は「散大」する。
  • 教科書では「j.自律神経の関与する反射」の範囲に該当する。
比較表
器官 交感神経 副交感神経
瞳孔 散大(α1) 縮小
心拍数 増加(β1) 減少
気管支 拡張(β2) 収縮
消化管運動 抑制 促進
消化液分泌 抑制 促進
膀胱(排尿筋) 弛緩(β2) 収縮
血管 収縮(α1) (支配少ない)
汗腺 促進(ACh) —
解説画像
鍼灸 第1回(1993) 問題47|交感神経興奮によって起こる現象で誤っているのはどれか。 解説図
鍼灸 第1回(1993) 問題47|交感神経興奮によって起こる現象で誤っているのはどれか。
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