
この図の解説
図の左上を見よう。尾状核が頭・体・尾とアーチを描いて曲がり、その尾状核尾の先端にアーモンド型の桃色の塊が接している。これが扁桃体である。位置は左右の大脳半球の側頭葉深部、海馬の前方で、尾状核尾に接する。右の前額断面では、白質の中に埋もれた灰白質のかたまりとして側頭葉の奥に左右対称に染め出されている。分類上は被殻・淡蒼球・尾状核などと並ぶ大脳基底核のひとつだが、機能的には情動に深く関与し、嗅脳や海馬とともに大脳辺縁系の一部として働く点が特徴である。下の表は、恐怖や不安の処理、感情記憶の形成、自律神経系との連携、社会的行動と共感という4つの働きを整理している。位置(側頭葉深部・海馬前方)と機能(情動の中枢)の両面をセットで押さえたい。
学習の要点
- 扁桃体は側頭葉深部・海馬の前方にあり、尾状核尾の先端に接するアーモンド型の灰白質塊。分類は大脳基底核、機能は大脳辺縁系。
- 覚え方のコツ: 「扁桃」はアーモンドの意。尾状核の尾を長いしっぽとしてたどると、その先にぶら下がるアーモンド=扁桃体。
- 関連知識: 大脳辺縁系は古皮質(嗅脳・帯状回・海馬)と扁桃体からなり、怒りや恐れによる逃避・攻撃といった情動行動や、摂食・飲水・性行動などの本能行動を支配する。
- よくある間違い: 扁桃体は大脳基底核に「分類」されるが、レンズ核(被殻+淡蒼球)や線条体とは別物。線条体は尾状核+被殻で、扁桃体は含まない。
- 臨床応用: 扁桃体は視床下部・脳幹と連携し、危険を感じると「戦うか逃げるか」反応を起こし、副腎髄質からのアドレナリン分泌を促す。恐怖条件付けや感情記憶にも中心的に働く。
比較表
確認問題(その場で確認・記録には残りません)
扁桃体はアーチ状に伸びる( )の尾の先端に接する位置にあり、その塊はアーモンド型を呈する。空欄に入る語を答えよ。
答えを見る
答え: 尾状核
※ 確認問題はその場の理解確認用で、復習スケジュール(FSRS)には記録されません。