
この図の解説
頭部から仙骨部までを正中で切った断面である。まず頭蓋腔に収まる脳と、脊柱管を貫いて下行する脊髄が、大後頭孔のあたりで途切れず一続きになっている点に注目したい。脳と脊髄はまとめて中枢神経系と呼ばれ、この図はその連続性をひと目で示している。頭蓋の中で脳幹が下方へ細まり、そのまま延髄となって大後頭孔を越え、脊柱管内の脊髄へと移り変わる。脊髄は太さ1cm前後の白い円柱として椎体の後ろを走り、下部の拡大図では椎骨の間を下りながら細くなり、腰椎の高さ(第1〜2腰椎)で脊髄円錐として終わっているのが読み取れる。脊髄は脊柱管の全長より短く、下端から下は神経の根糸だけが束になって下る馬尾となる。骨(椎体・椎弓)が脊髄を鎧のように包んで保護している構造も同時に確認できる。
学習の要点
- 中枢神経系は脳と脊髄からなり、両者は大後頭孔で連続する一続きの器官である。脳幹の最下部の延髄が脊髄へ移行する。
- 覚え方のコツ: 「脊髄は背骨より短い」→下端は第1〜2腰椎。脊髄の成長が脊柱より早く止まるため、脊柱管の下部には脊髄が入っていない。
- 関連知識: 脊髄は長さ約40cm・太さ約1cmの円柱形。頸髄下部(頸膨大)と腰髄上部(腰膨大)が太く、それぞれ上肢・下肢へ行く神経を出す。
- よくある間違い: 脊髄が仙骨や尾骨まで達すると誤解しやすい。実際は腰椎上部で終わり、それより下は馬尾(神経根の束)である。
- 臨床応用: 腰椎穿刺は脊髄本体を避けられる第3〜4腰椎間で行う。この高さには馬尾しかないため神経を傷つけにくい。
比較表
確認問題(その場で確認・記録には残りません)
脳と脊髄を合わせて( )神経系と呼び、両者は大後頭孔で連続する。空欄に入る語を答えよ。
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答え: 中枢
脊髄下端より下方で、下位の脊髄神経の根糸が束になって下る構造を( )という。空欄に入る語を答えよ。
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答え: 馬尾
※ 確認問題はその場の理解確認用で、復習スケジュール(FSRS)には記録されません。