
この図の解説
この表は、乳腺に作用するホルモンを「どこから出て・どこに効き・何をするか」で整理したものである。まず縦の分泌源に注目したい。上2つは下垂体、下は卵巣で、下垂体前葉のプロラクチンが乳房・乳腺の発育と乳汁の産生・分泌を担い、下垂体後葉のオキシトシンが子宮収縮と射乳を引き起こす。卵巣のエストロゲンは女性第二次性徴の発現や卵胞発育・子宮内膜肥厚に働き、プロゲステロンは妊娠の維持と乳腺発達の促進を受け持つ。赤字の「乳汁産生・分泌=プロラクチン」「射乳の誘発=オキシトシン」が最重要ペア。乳児が乳頭を吸う刺激で下垂体後葉からオキシトシンが放出され、腺のまわりの平滑筋様細胞が収縮して乳汁が放出される流れも押さえる。
学習の要点
- 乳汁の「産生」はプロラクチン、乳汁の「放出(射乳)」はオキシトシンと役割が分かれる。
- 覚え方のコツ: 前葉プロラクチンは「作る」、後葉オキシトシンは「出す・絞る(子宮も乳腺も収縮)」。前=製造/後=射出。
- 関連知識: オキシトシンとプロラクチンは下垂体、エストロゲン・プロゲステロンは卵巣が分泌源。乳腺は汗腺が変化した皮膚腺で、分泌様式はアポクリン汗腺に似る。
- よくある間違い: 妊娠中はプロラクチンが高いのに乳汁が出ないのを忘れる。エストロゲン・プロゲステロンが高値のため分泌が抑えられ、分娩後に両者が下がって授乳が始まる。
- 臨床応用: 授乳期の乳頭吸引→オキシトシン分泌→射乳反射という神経内分泌反射は、母子ケアの基本知識として問われやすい。
比較表
確認問題(その場で確認・記録には残りません)
下垂体後葉から分泌され、分娩時に子宮を収縮させるホルモンは( )である。
答えを見る
答え: オキシトシン
※ 確認問題はその場の理解確認用で、復習スケジュール(FSRS)には記録されません。