学習トップ理由で解く 生理学第8章 ▸ B. ホルモンの種類とその働き / Q0547

理由で解く 生理学

Q0547 内分泌

出典:鍼灸 第30回(2022) 問題28
問題
基礎代謝量について正しいのはどれか。
選択肢
1 夏は冬より高い。
2 加齢によって低下する。
3 同一年齢では女性の方が男性より高い。
4 日本人の成人男性では約2600 kcal/日である。
解答
正解2(加齢によって低下する。)
解説
✗ 1. 誤り
夏は冬より高い。
基礎代謝量は夏より冬の方が高い。寒冷環境では甲状腺ホルモン(T3/T4)の分泌が増加し、産熱量が増大するため基礎代謝量が上昇する。
✓ 2. 正しい
加齢によって低下する。
基礎代謝量は加齢によって低下する。加齢に伴い代謝活性の高い筋肉量(除脂肪体重)が減少し、代謝活性の低い脂肪組織の割合が増加するためである。基礎代謝量のピークは10代後半であり、以後年齢とともに低下する。甲状腺機能も加齢で若干低下する傾向がある。
✗ 3. 誤り
同一年齢では女性の方が男性より高い。
同一年齢では男性の方が女性より高い。男性は筋肉量が多く体脂肪率が低いため、単位体重あたりの代謝が活発である。
✗ 4. 誤り
日本人の成人男性では約2600 kcal/日である。
日本人成人男性の基礎代謝量は約1500kcal/日である。2600kcal/日は基礎代謝量ではなく、身体活動を含む1日の総エネルギー消費量に近い値であり、過大である。
ポイント
  • 覚え方のコツ: 「基礎代謝の影響因子は"か・ふ・せ・き"→加齢↓、冬↑、性別(男>女)、甲状腺ホルモン↑」と整理する。
  • 関連知識: 甲状腺ホルモンは基礎代謝を亢進させる。バセドウ病(甲状腺機能亢進症)では基礎代謝量が上昇し体重減少・発汗・頻脈が生じる。粘液水腫(甲状腺機能低下症)では基礎代謝低下・体重増加・寒がりが生じる。
  • よくある間違い: 「夏の方が暑いから代謝が高い」と誤解しやすい。実際は寒冷環境で産熱需要が増すため冬の方が高い。
  • 教科書では「d.甲状腺のホルモン」の範囲に該当する。
比較表
因子 基礎代謝量への影響
加齢 低下↓(筋肉量減少)
季節 冬>夏(寒冷で産熱↑)
性別 男性>女性(筋肉量の差)
甲状腺ホルモン 亢進で↑、低下で↓
体表面積 大きいほど高い
発熱 体温1℃上昇で約13%↑
解説画像
鍼灸 第30回(2022) 問題28|基礎代謝量について正しいのはどれか。 解説図
鍼灸 第30回(2022) 問題28|基礎代謝量について正しいのはどれか。
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