
この図の解説
図の流れをまず縦に追う。オキシトシンは視床下部の神経細胞で「産生」され、その突起(神経線維)の中を軸索輸送で下降し、下垂体後葉に運ばれて「分泌」される。後葉には腺細胞がなく、視床下部の神経核(視索上核・室傍核)でつくられたホルモンを蓄えて放出するだけ、という点が最大のポイントで、図で産生部位と分泌部位が別々に描かれているのはこのためである。分泌されたオキシトシンは下方の2つの標的、すなわち子宮平滑筋(子宮収縮=陣痛促進)と乳腺(射乳反射)へ向かう。右側の矢印に注目すると、乳児の乳頭吸引刺激が視床下部に戻って「+オキシトシン分泌促進」と書かれている。これは吸われるほど分泌が増える正のフィードバックで、オキシトシンとバゾプレッシンがともに後葉ホルモンである関係を押さえておく。
学習の要点
- オキシトシンは視床下部(視索上核・室傍核)で産生され、軸索輸送で下垂体後葉に運ばれて分泌される。後葉は「蓄えて出すだけ」で自らは作らない。
- 覚え方のコツ: 「オキシは押し出す」。子宮を押し出す(分娩・陣痛促進)、乳を押し出す(射乳反射)の2作用でセット記憶。
- 関連知識: 同じ後葉ホルモンのバゾプレッシン(抗利尿ホルモン)は腎臓の集合管で水の再吸収を促進する。作用先が子宮・乳腺か腎臓かで区別する。
- よくある間違い: 「後葉でオキシトシンが合成される」は誤り。合成は視床下部、後葉は貯蔵・放出の場である。
- 臨床応用: 子宮収縮作用を利用して陣痛促進剤(分娩促進)として用いられる。
比較表
確認問題(その場で確認・記録には残りません)
オキシトシンは視床下部の神経細胞で産生され、神経線維の中を下降する( )によって下垂体後葉へ運ばれる。空欄に入る語を答えよ。
答えを見る
答え: 軸索輸送
※ 確認問題はその場の理解確認用で、復習スケジュール(FSRS)には記録されません。