
この図の解説
図の左側に注目してほしい。腎小体から出た遠位尿細管が、輸入細動脈と輸出細動脈が並ぶ血管極のすぐそばへ戻ってくる。この接触部にできる装置が傍糸球体装置である。緑色に描かれた背の高い細胞の並びが緻密斑で、遠位尿細管の壁にあり、流れてくる尿の状態を監視するセンサーの役割を果たす。緻密斑に接する輸入細動脈の壁には、内皮細胞から分化した傍糸球体細胞があり、ここからレニンというホルモンが分泌される。図下段のチャートは、緻密斑が感知した情報がレニン分泌を介して糸球体濾過量(GFR)を調節する流れを示す。尿の電解質濃度が濃い(濾過量が少ない)とレニンが分泌され、血圧を上げて原尿の産生を増やす。この自己調節により、平均血圧が約70〜180mmHgの範囲ではGFRがほぼ一定に保たれる。
学習の要点
- 傍糸球体装置は、遠位尿細管の緻密斑と輸入細動脈の傍糸球体細胞からなり、原尿の濾過量を監視・調節する。
- 覚え方のコツ:「緻密斑=センサー(遠位尿細管側)」「傍糸球体細胞=分泌係(輸入細動脈側)」と役割と場所をペアで覚える。
- 関連知識:傍糸球体細胞が分泌するレニンは、副腎皮質のアルドステロン分泌へとつながり、Na⁺と水の再吸収を促す(レニン-アンギオテンシン-アルドステロン系)。
- よくある間違い:レニンを分泌するのは緻密斑ではなく傍糸球体細胞。緻密斑はあくまで監視役でホルモンは出さない。
- 臨床応用:傍糸球体装置の自己調節が血圧変動に対しGFRを一定に保つため、ある程度の血圧の上下があっても腎機能が維持される。
比較表
確認問題(その場で確認・記録には残りません)
傍糸球体装置のうち、遠位尿細管の壁にあって流れる尿を監視するセンサーの役割を果たす背の高い細胞の集まりを( )という。
答えを見る
答え: 緻密斑
※ 確認問題はその場の理解確認用で、復習スケジュール(FSRS)には記録されません。