学習トップ理由で解く 生理学第2章 ▸ H. 循環調節 / Q0207

理由で解く 生理学

Q0207 循環

出典:鍼灸 第29回(2021) 問題26
問題
大動脈弓の圧受容器が刺激されたときに起こる反応はどれか。
選択肢
1 血圧の低下
2 心拍数の増加
3 呼吸運動の促進
4 消化管運動の抑制
解答
正解1(血圧の低下)
解説
✓ 1. 正しい
血圧の低下
大動脈弓の圧受容器が血圧上昇を感知して刺激されると、迷走神経を介して延髄の循環中枢に情報が伝えられる。→ その結果、心臓・血管支配の交感神経活動が低下し、心臓支配の迷走神経活動が亢進して、心拍数減少・心筋収縮力低下・血管拡張が起こり血圧が低下する。血圧は下降して、ある基準値で安定する。→ これは負のフィードバック機構による血圧の恒常性維持である。
✗ 2. 誤り
心拍数の増加
圧受容器反射では迷走神経活動が亢進するため心拍数は減少する。心拍数の低下、心筋収縮力の低下、心拍出量の減少。
✗ 3. 誤り
呼吸運動の促進
呼吸運動の促進は化学受容器反射の機能であり、圧受容器反射の主な作用ではない。→ 化学受容器(頸動脈小体・大動脈小体)がO₂分圧低下やCO₂分圧上昇を感知して呼吸を促進する。
✗ 4. 誤り
消化管運動の抑制
圧受容器反射では副交感神経活動が亢進するため、消化管運動はむしろ促進される方向に働く。→ 抑制されるのは交感神経優位の状態である。
ポイント
  • 圧受容器反射は血圧上昇時に交感神経抑制・迷走神経亢進により血圧を低下させる負のフィードバック機構である
  • 覚え方のコツ: 「圧↑→受容器興奮→交感↓・迷走↑→心拍↓・血管拡張→血圧↓」とフローで覚える
  • 関連知識: 圧受容器は頸動脈洞(舌咽神経)と大動脈弓(迷走神経)に存在し、情報は延髄の循環中枢に伝えられる
  • よくある間違い: 「刺激された=興奮=心拍数増加」と短絡的に考えがちだが、圧受容器反射は抑制性の反射である
比較表
器官 交感神経 副交感神経
心拍数 増加 減少
血管 収縮 (支配少ない)
消化管運動 抑制 促進
消化液分泌 抑制 促進
気管支 拡張 収縮
解説画像
鍼灸 第29回(2021) 問題26|大動脈弓の圧受容器が刺激されたときに起こる反応はどれか。 解説図
鍼灸 第29回(2021) 問題26|大動脈弓の圧受容器が刺激されたときに起こる反応はどれか。
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