学習トップ理由で解く 生理学第2章 ▸ H. 循環調節 / Q0206

理由で解く 生理学

Q0206 循環

出典:あマ指 第29回(2021) 問題23
問題
脳循環の特徴で誤っている記述はどれか。
選択肢
1 血流量を一定に調節する機構がある。
2 冠状循環に比べ多くの血液供給を受ける。
3 血中の二酸化炭素の増加により血流量が減少する。
4 毛細血管には血液ー脳関門がある。
解答
正解3(血中の二酸化炭素の増加により血流量が減少する。)
解説
✗ 1.
血流量を一定に調節する機構がある。
✗ 正しい。脳血管には自己調節能(autoregulation)がある。→ 血圧が変動しても脳血流量を一定に保つ機構が働く。→ 脳は自己調節が特に顕著な臓器。
✗ 2.
冠状循環に比べ多くの血液供給を受ける。
✗ 正しい。脳は心拍出量の約15%の血液供給を受け、冠状循環(約5%)より多い。→ 脳は体重の約2%にすぎないが、大量の血流を必要とする高代謝臓器である。
✓ 3. 誤り
血中の二酸化炭素の増加により血流量が減少する。
脳血管は血中CO2分圧の上昇に対して拡張し、脳血流量は増加する(減少ではない)。→ CO2は局所で産生される拡張物質として血管に作用する。→ これは脳の代謝需要に応じて血流を増やすための調節機構である。
✗ 4.
毛細血管には血液ー脳関門がある。
✗ 正しい。脳の毛細血管には血液脳関門(BBB: blood-brain barrier)が存在する。→ 物質の選択的透過性を示し、脳組織の内部環境を一定に保つ役割を果たす。
ポイント
  • 脳血管はCO2分圧上昇で「拡張」し脳血流量は「増加」する。「減少」と逆に覚えないこと。
  • 覚え方のコツ: 「CO2が増える=代謝が盛ん=血流を増やして洗い流す」とイメージする。CO2は血管拡張物質である。
  • 関連知識: 脳血管の自己調節は腎臓・心臓の血管でも顕著に見られる。過換気でCO2が低下すると脳血管が収縮し、めまいや意識障害が起こることがある。
  • よくある間違い: CO2増加で血管が「収縮」すると思い込むこと。CO2は局所性の血管拡張物質であり、乳酸・アデノシン・NOなどと同様に血管を拡張させる。
解説画像
あマ指 第29回(2021) 問題23|脳循環の特徴で誤っている記述はどれか。 解説図
あマ指 第29回(2021) 問題23|脳循環の特徴で誤っている記述はどれか。
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