
この図の解説
この図は、大動脈から大静脈までの各血管を「構造的・機能的名称」「直径」「横断面積の合計」「含有血液量」「内圧」「特徴」の6項目で横並びに比較した一覧表である。まず左端の名称列に注目すると、大動脈は弾性動脈、中動脈は筋性動脈、細動脈は抵抗血管、毛細血管は交換血管、静脈系はまとめて容量血管と呼ばれることが読み取れる。次に数値の動きを追うと、直径は大動脈から毛細血管へ向かって細くなり静脈側で再び太くなるが、横断面積の合計は毛細血管で2,500cm²と桁違いに大きい。内圧は大動脈の約100mmHgから大静脈の約5mmHgへ一貫して低下する。含有血液量は静脈系が全体の約60%を占め、体内の血液の大半が静脈にプールされていることが色分けで強調されている。図を見る際は「面積は毛細血管が最大」「血液量は静脈が最大」という2つのピークの位置を取り違えないことが要点になる。
学習の要点
- 弾性動脈(大動脈)は中膜に弾性線維が豊富で心臓の拍出を受け止め、筋性動脈(中動脈)は中膜に平滑筋が豊富で臓器への血液供給量を調節する。
- 覚え方のコツ: 面積のピークは「毛細(交換)」、血液量のピークは「静脈(容量)」。交換の場は広く、貯蔵の場は多い、と分けて記憶する。
- 関連知識: 毛細血管は中膜(平滑筋層)を欠き、単層扁平上皮の内皮細胞と基底膜のみからなる。ここでガス・栄養・組織液のやりとりが行われる。
- よくある間違い: 横断面積が最大なのは大動脈ではなく毛細血管。1本は細くても総数が膨大なため合計面積が最大になる。
- 臨床応用: 静脈は壁が薄く伸展しやすい容量血管で逆流防止の静脈弁をもつ。ここに血液が貯留しやすい性質が、下肢の静脈還流や浮腫を考える基礎になる。
比較表
確認問題(その場で確認・記録には残りません)
図によると、横断面積の合計が2,500cm²と最も大きいのは( )である。
答えを見る
答え: 毛細血管
※ 確認問題はその場の理解確認用で、復習スケジュール(FSRS)には記録されません。