学習トップ理由で解く 生理学第2章 ▸ G. 血液循環 / Q0177

理由で解く 生理学

Q0177 循環

出典:鍼灸 第20回(2012) 問題33
問題
血圧を下げる要因はどれか。
選択肢
1 血液量の増加
2 血管断面積の減少
3 血管平滑筋の弛緩
4 血液粘度の上昇
解答
正解3(血管平滑筋の弛緩)
解説
✗ 1. 誤り
血液量の増加
血液量(循環血液量)が増加すると静脈還流が増え心拍出量が増加するため、血圧は上昇する。
✗ 2. 誤り
血管断面積の減少
血管断面積が減少すると血管抵抗が増加するため、血圧は上昇する。「血管収縮による血管断面積の縮小(血管抵抗の上昇)」が血圧上昇因子として知られる。
✓ 3. 正しい
血管平滑筋の弛緩
血管平滑筋が弛緩すると血管が拡張し、末梢血管抵抗が低下するため血圧は低下する。動脈圧は、心拍出量と総末梢抵抗の積で表される。血圧=心拍出量×総末梢抵抗の関係から、血管拡張による総末梢抵抗の減少は直接的に血圧低下をもたらす。これは降圧薬(血管拡張薬)の作用機序の基本でもある。
✗ 4. 誤り
血液粘度の上昇
血液粘度が上昇すると血液の流れに対する抵抗が増すため、血圧は上昇する。「血液粘性の上昇」が血圧上昇因子。
ポイント
  • 血圧=心拍出量×総末梢抵抗であり、血管平滑筋の弛緩は総末梢抵抗を低下させて血圧を下げる。
  • 覚え方のコツ: 血圧の公式「血圧=CO×TPR」(CO:心拍出量、TPR:総末梢抵抗)を基本にして、どちらかが減れば血圧は下がると整理する。血管が「広がる→抵抗↓→血圧↓」。
  • 関連知識: 圧受容器反射では、血圧上昇時に交感神経活動が低下し血管平滑筋が弛緩して血圧を下げる。降圧薬のCa拮抗薬は血管平滑筋の弛緩を促すことで血圧を低下させる。
  • よくある間違い: 「血管断面積の減少」を「血管が細くなる」とイメージできずに血圧低下と誤解しやすい。断面積の減少=血管の狭窄=抵抗増加=血圧上昇である。
比較表
要因 血圧への影響 機序
血液量の増加 上昇 静脈還流↑→心拍出量↑
血管断面積の減少 上昇 血管抵抗↑
血管平滑筋の弛緩 低下 血管拡張→末梢血管抵抗↓
血液粘度の上昇 上昇 血流に対する抵抗↑
1回拍出量の増加 上昇 心拍出量↑
血管壁の弾性低下 上昇 血管抵抗↑
解説画像
鍼灸 第20回(2012) 問題33|血圧を下げる要因はどれか。 解説図
鍼灸 第20回(2012) 問題33|血圧を下げる要因はどれか。
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