
この図の解説
図では2色の線に注目する。赤い線が交感神経、青い線が副交感神経(迷走神経)で、心臓が両者による二重支配を受けていることがわかる。青い迷走神経は延髄から出て心臓へ下り、洞房結節と心房に分布する。赤い交感神経は胸髄(T1〜T6付近)から出て交感神経幹を経由し、頸部交感神経幹からの心臓神経として洞房結節・房室結節・心房・心室に広く分布する。図右下の説明どおり、交感神経は心拍数を増やしテンポを速め、迷走神経は心拍数を減らしテンポを遅くする、と対をなして覚えるのが要点である。分布範囲の広さの違い(交感=心室まで/迷走=心房まで)も図の重要な読み取りポイントとなる。
学習の要点
- 心臓は交感神経と副交感神経(迷走神経)による二重支配を受け、洞房結節に両方が分布して心拍リズムを調節する。
- 覚え方のコツ: 「交感=アクセル(速める・強める・広く分布)/迷走=ブレーキ(遅くする・心房まで)」。迷走神経は心室に届かないと押さえる。
- 関連知識: 洞房結節は右心房上大静脈開口部にあるペースメーカー。交感神経の起点は胸髄、迷走神経の起点は延髄。
- よくある間違い: 「副交感神経が心室の収縮力を強める」は誤り。迷走神経は主に洞房結節と心房に働き、心筋収縮力(変力作用)への直接作用は乏しい。
- 臨床応用: 迷走神経の過緊張は徐脈を招く。頸動脈洞マッサージなどの迷走神経刺激で心拍数を下げられるのはこの経路による。
比較表
確認問題(その場で確認・記録には残りません)
心臓の交感神経は主に( )から起こり、副交感神経である迷走神経は( )から起こる。空欄に入る語の組合せとして、後半にあたる迷走神経の起始部を答えよ。
答えを見る
答え: 延髄
※ 確認問題はその場の理解確認用で、復習スケジュール(FSRS)には記録されません。