学習トップ理由で解く 生理学第2章 ▸ A. 血液の組成と働き / Q0099

理由で解く 生理学

Q0099 循環

出典:鍼灸 第5回(1997) 問題35
問題
赤血球沈降速度について誤っている記述はどれか。
選択肢
1 化膿性疾患で低くなる。
2 赤血球増多症で低くなる。
3 血漿の粘性に左右される。
4 成人男性の正常1 時間値は10mm 以下である。
解答
正解1(化膿性疾患で低くなる。)
解説
✓ 1. 誤り
化膿性疾患で低くなる。
化膿性疾患では赤沈は低くなるのではなく高くなる(亢進する)。→ 炎症時にはフィブリノゲンやグロブリンなどの血漿タンパク質が増加し、赤血球の凝集(連銭形成)が促進されるため赤沈が亢進する。→ そのほか悪性腫瘍、肺結核、重症貧血でも亢進する。
✗ 2.
赤血球増多症で低くなる。
✗ 正しい。赤血球増多症では赤沈は低くなる。→ 赤血球数が増加すると赤血球同士の干渉が増し、沈降しにくくなる。→ ある種の肝疾患でも赤沈は低くなる。
✗ 3.
血漿の粘性に左右される。
✗ 正しい。赤沈は血漿の粘性に左右される。→ 赤沈は赤血球と血漿の比重の差によって起こる現象であり、赤血球の凝集度、血漿の粘性、血球数などにより影響を受ける。
✗ 4.
成人男性の正常1 時間値は10mm 以下である。
✗ 正しい。成人男性の赤沈正常1時間値は10mm以下である。→ 成人女性では15mm以下とやや高い値が正常範囲となる。→ ウェスターグレン管(長さ30cm、内径約2.5mm)を用いて測定する。
ポイント
  • 赤沈は炎症性疾患(化膿性疾患・悪性腫瘍・肺結核など)で「亢進」し、赤血球増多症で「低下」する。方向を逆に覚えないこと。
  • 覚え方のコツ: 「炎症=血漿タンパク増加=赤血球がくっつきやすい=速く沈む(亢進)」とメカニズムで理解する。
  • 関連知識: 赤沈は非特異的な炎症マーカーであり、CRP(C反応性タンパク)とともに炎症の程度を評価するのに用いられる。妊娠時にも赤沈は亢進する。
  • よくある間違い: 化膿性疾患での赤沈の変化方向を逆に答えること。化膿=炎症=赤沈「亢進」である。「低くなる」のは赤血球増多症。
解説画像
鍼灸 第5回(1997) 問題35|赤血球沈降速度について誤っている記述はどれか。 解説図
鍼灸 第5回(1997) 問題35|赤血球沈降速度について誤っている記述はどれか。
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