学習トップ理由で解く 生理学第2章 ▸ A. 血液の組成と働き / Q0077

理由で解く 生理学

Q0077 循環

出典:鍼灸 第1回(1993) 問題36
問題
血液の酸塩基平衡を保つのに重要なイオンはどれか。
選択肢
1 重炭酸イオン
2 マグネシウムイオン
3 カリウムイオン
4 カルシウムイオン
解答
正解1(重炭酸イオン)
解説
✓ 1. 正しい
重炭酸イオン
重炭酸イオン(HCO₃⁻)は血液の酸塩基平衡を維持する最も重要な緩衝系(重炭酸緩衝系)の構成成分である。血液中でCO₂とHCO₃⁻との間に平衡が成り立つ。H₂O+CO₂⇌H₂CO₃⇌H⁺+HCO₃⁻の平衡反応により、血液中に酸が入るとただちに平衡が左側に傾き中和する。緩衝作用の結果生じたCO₂は肺から排出されるため、生体における意義は特に大きい。
✗ 2. 誤り
マグネシウムイオン
マグネシウムイオン(Mg²⁺)は酵素活性の補因子として働くが、酸塩基平衡の主要な緩衝系の構成成分ではない。
✗ 3. 誤り
カリウムイオン
カリウムイオン(K⁺)は細胞の静止膜電位の維持に重要であるが、酸塩基平衡の主要な緩衝因子ではない。
✗ 4. 誤り
カルシウムイオン
カルシウムイオン(Ca²⁺)は筋収縮や血液凝固に関与するが、酸塩基平衡の主な調節因子ではない。
ポイント
  • 重炭酸イオン(HCO₃⁻)は重炭酸緩衝系の構成成分であり、血液pHを7.35〜7.45に維持する最も重要な緩衝系である。
  • 覚え方のコツ: 「重炭酸=重要な酸塩基」と語呂で対応させる。緩衝系には重炭酸・リン酸・血漿タンパク・ヘモグロビンの4つがあるが、最も重要なのは重炭酸緩衝系である。
  • 関連知識: CO₂は肺から、H⁺は腎臓から排泄され、その結果、血液のpHは一定に保たれうる。酸塩基平衡は緩衝系だけでなく、肺(呼吸性調節)と腎臓(代謝性調節)の3つの仕組みで維持される。
  • よくある間違い: 「Cl⁻やNa⁺は血漿中に多いから緩衝に関与する」と思いがちだが、Na⁺やCl⁻は浸透圧の維持には重要でも、緩衝系の主役ではない。
比較表
緩衝系 構成成分 特徴
重炭酸緩衝系 CO₂ / HCO₃⁻ 最も重要。CO₂は肺から排出される
リン酸緩衝系 H₂PO₄⁻ / HPO₄²⁻ 血中濃度が低く寄与は少ない
血漿タンパク緩衝系 血漿タンパク 多価の弱酸として働く
ヘモグロビン緩衝系 Hb / HbO₂ H⁺と結合しやすい性質を持つ
解説画像
鍼灸 第1回(1993) 問題36|血液の酸塩基平衡を保つのに重要なイオンはどれか。 解説図
鍼灸 第1回(1993) 問題36|血液の酸塩基平衡を保つのに重要なイオンはどれか。
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