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理由で解く 生理学

Q0008 生理学の基礎

出典:あマ指 第4回(1996) 問題46
問題
静止電位を生じる細胞膜内外の違いはどれか。
選択肢
1 イオン分布
2 水分分布
3 浸透圧
4 pH
解答
正解1(イオン分布)
解説
✓ 1. 正しい
イオン分布
静止膜電位は細胞膜内外のイオン分布の違いによって生じる。細胞外液ではNa⁺が主要な陽イオン(約90%)であり、細胞内液ではK⁺が主要な陽イオンである。このイオン分布の差はNa⁺-K⁺ポンプ(ナトリウムポンプ)によってATPを消費して能動的に維持されている。静止状態では細胞膜のK⁺透過性が高いため、K⁺が濃度勾配に従って細胞外へ流出し、細胞内が負(約-70mV)の電位が生じる。これが静止膜電位である。
✗ 2. 誤り
水分分布
水分分布の差は浸透圧に関与するが、膜電位(電気的な電位差)を直接生じさせる原因ではない。
✗ 3. 誤り
浸透圧
細胞内外の浸透圧はほぼ等しく保たれており(等張維持)、細胞膜内外の「違い」とはいえない。浸透圧の差は膜電位を生じる要因でもない。
✗ 4. 誤り
pH
pHの差は酸塩基平衡に関わるが、静止膜電位を生じる主因ではない。
ポイント
  • 静止膜電位の成因は細胞内外のイオン分布の差(内にK⁺、外にNa⁺)であり、Na⁺-K⁺ポンプがこの分布を維持している。
  • 覚え方のコツ: 「電位=イオン分布」と直結させて覚える。「膜電位を問われたらイオン」が鉄則である。
  • 関連知識: Na⁺-K⁺ポンプは能動輸送の代表例であり、ATPを消費してNa⁺を細胞外へ、K⁺を細胞内へ輸送する。静止膜電位は神経・筋の興奮(活動電位発生)の前提条件である。
  • よくある間違い: 細胞内外の浸透圧はほぼ等しい(等張維持)ため、そもそも「膜内外の違い」に該当しない。pHは内外で異なる(細胞内がやや酸性)が、膜電位を生じる直接の原因ではない。膜電位はあくまでイオン(荷電粒子)の分布差によって生じる。
比較表
細胞膜内外の違い 関連する生理現象
イオン分布(K⁺/Na⁺) 静止膜電位、活動電位
浸透圧 内外ほぼ等しい(等張維持)
pH 酸塩基平衡
解説画像
あマ指 第4回(1996) 問題46|静止電位を生じる細胞膜内外の違いはどれか。 解説図
あマ指 第4回(1996) 問題46|静止電位を生じる細胞膜内外の違いはどれか。
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