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理由で解く 生理学

Q0001 生理学の基礎

出典:あマ指 第1回(1993) 問題39
問題
好気的エネルギー代謝でATPを産生する細胞小器官はどれか。
選択肢
1 ゴルジ装置
2 ミトコンドリア
3 中心体
4 小胞体
解答
正解2(ミトコンドリア)
解説
✗ 1. 誤り
ゴルジ装置
ゴルジ装置は小胞体から受け取ったタンパク質を濃縮・分泌する器官であり、ATP産生には関与しない。
✓ 2. 正しい
ミトコンドリア
ミトコンドリアは内外2枚の膜からなる棒状の小器官で、内膜にはクリステと呼ばれる突起がある。ミトコンドリア内ではクエン酸回路(TCAサイクル)と電子伝達系(酸化的リン酸化)が行われ、好気的条件下で大量のATPを合成・供給する。1モルのグルコースからは、解糖系(細胞質)で2モル、クエン酸回路で2モル、電子伝達系で34モル、合計38モルのATPが産生される。ミトコンドリアは「細胞のエネルギー工場」と呼ばれる。
✗ 3. 誤り
中心体
中心体は1対の円筒状の小体からなり、細胞分裂時の紡錘体形成に働く器官である。
✗ 4. 誤り
小胞体
小胞体には粗面小胞体(タンパク質合成)と滑面小胞体(脂質合成・Ca²⁺貯蔵など)があるが、ATP産生は行わない。
ポイント
  • ミトコンドリアは好気的代謝(クエン酸回路+電子伝達系)によりATPを大量に合成・供給する細胞小器官である。
  • 覚え方のコツ: 「ミト=ATP工場」と覚える。解糖系は細胞質、クエン酸回路と電子伝達系はミトコンドリアという「場所の違い」がよく問われる。
  • 関連知識: 解糖系(第1章C節)は細胞質で行われ、O₂を必要としない嫌気的過程である。ミトコンドリア内の反応はO₂を必要とする好気的過程(内呼吸)である。
  • よくある間違い: 「ATP産生=ミトコンドリアだけ」と思いがちだが、解糖系(細胞質)でも2モルのATPが産生される。ただし好気的代謝の主役はミトコンドリアである。
比較表
細胞小器官 主な機能 特徴
ミトコンドリア ATP産生(好気的代謝) 二重膜、クリステ構造
ゴルジ装置 タンパク質の濃縮・分泌 扁平な袋の積み重ね
粗面小胞体 タンパク質合成 リボソーム付着
滑面小胞体 脂質合成、Ca²⁺貯蔵 リボソームなし
リソソーム 不要物質の分解 加水分解酵素を含む
中心体 細胞分裂(紡錘体形成) 1対の円筒状小体
解説画像
あマ指 第1回(1993) 問題39|好気的エネルギー代謝でATPを産生する細胞小器官はどれか。 解説図
あマ指 第1回(1993) 問題39|好気的エネルギー代謝でATPを産生する細胞小器官はどれか。
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