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理由で解く 作業療法士

QO60P047 作業療法評価学

出典:第60回作業療法士国家試験(2025)午後 問47
問題
注意欠如・多動症〈注意欠如・多動性障害〉を強く示唆する患者の発言はどれか。
選択肢
1 「今朝、私の脳が溶けて流れ出しました」
2 「周囲の全てが不気味で、何かが起こりそうで怖いです」
3 「じっとしているのが苦手で、後先考えずに行動して失敗します」
4 「まるで映画を見ているような感じで、周囲の景色に現実感がありません」
5 「検査で異常はないと言われましたが、私は間違いなく末期癌だと思います」
解答
正解3(「じっとしているのが苦手で、後先考えずに行動して失敗します」)
解説

ADHDの中核は不注意・多動・衝動性。『じっとできない(多動)』『後先考えず行動して失敗(衝動性)』はADHDを直接示す発言。

注意欠如・多動症(ADHD)の中核症状は、不注意、多動性、衝動性である。『じっとしているのが苦手(多動性)』『後先考えずに行動して失敗する(衝動性)』という発言はこの中核症状をそのまま表しており、ADHDを強く示唆する(選択肢3)。他の選択肢はそれぞれ別の精神症状を示す:脳が溶けるという奇異な体感は統合失調症の体感異常(セネストパチー)、漠然とした不気味さ・何か起こりそうという感覚は妄想気分、現実感の消失は離人・現実感消失、検査で異常なしでも末期癌と確信するのは心気妄想であり、いずれもADHDの特徴ではない。

✗ 1. 誤り
「今朝、私の脳が溶けて流れ出しました」
奇異な体感異常(体感幻覚・セネストパチー)で統合失調症等を示唆
✗ 2. 誤り
「周囲の全てが不気味で、何かが起こりそうで怖いです」
妄想気分(統合失調症の前駆・急性期)を示唆
✓ 3. 正しい
「じっとしているのが苦手で、後先考えずに行動して失敗します」
多動性・衝動性というADHD中核症状を直接示す
✗ 4. 誤り
「まるで映画を見ているような感じで、周囲の景色に現実感がありません」
離人・現実感消失(解離症状・不安障害等)を示唆
✗ 5. 誤り
「検査で異常はないと言われましたが、私は間違いなく末期癌だと思います」
心気妄想(うつ病・妄想性障害等)を示唆
ポイント
  • ADHD中核=不注意・多動性・衝動性
  • 多動=じっとできない、衝動=後先考えず行動
  • 体感異常・妄想気分・離人・心気妄想は別症状
比較表
発言が示す精神症状
発言示唆する症状
脳が溶ける体感異常(統合失調症)
不気味・何か起こりそう妄想気分
じっとできず衝動的ADHD(多動・衝動)
現実感がない離人・現実感消失
末期癌だと確信心気妄想
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