学習トップ理由で解く 作業療法士第12章 ▸ 一般 / QO60P042

理由で解く 作業療法士

QO60P042 作業療法治療学

出典:第60回作業療法士国家試験(2025)午後 問42
問題
解離症〈解離性障害〉に対する作業療法士の対応で適切なのはどれか。
選択肢
1 患者の希望通りに作業活動を行う。
2 無意識の葛藤が発散できる活動を行う。
3 うまくできない部分は作業療法士が行う。
4 健忘が生じた場合には作業療法を中止する。
5 作業療法の時間外でも個別に活動を継続する。
解答
正解2(無意識の葛藤が発散できる活動を行う。)
解説

解離症は心的葛藤やストレスが解離症状に転化する。安全な場で緊張・葛藤を言語外に発散・表現できる作業活動が有用。

解離症は耐えがたい心的葛藤やストレスが意識・記憶・同一性の解離という形で表れる病態で、背景に処理しきれない情動がある。作業療法では、粘土・描画・運動など非言語的に緊張や無意識の葛藤を安全に発散・表現できる活動を用いることで、情動の解放と自己統合を支援する。過度の負担や患者の要求に無制限に従うこと、療法士が肩代わりして成功体験を奪うこと、症状が出るたび中止して回避を強化することはいずれも不適切である。治療構造(時間・場)を保つことも重要。

✗ 1. 誤り
患者の希望通りに作業活動を行う。
治療構造を欠き患者の要求に振り回されると治療的でない。目的に沿った活動選択が必要
✓ 2. 正しい
無意識の葛藤が発散できる活動を行う。
非言語的に情動・葛藤を安全に表現・発散させることが解離症への基本的対応
✗ 3. 誤り
うまくできない部分は作業療法士が行う。
肩代わりは自己効力感・達成感を奪う。できるよう段階づけて支援する
✗ 4. 誤り
健忘が生じた場合には作業療法を中止する。
症状出現ごとの中止は回避行動を強化しかねない。安全を確保しつつ継続的に関わる
✗ 5. 誤り
作業療法の時間外でも個別に活動を継続する。
治療構造(枠)を崩し依存を助長する。定められた枠組みを保つ
ポイント
  • 解離症=心的葛藤・ストレスが解離症状に転化
  • 非言語的に葛藤・緊張を発散できる活動が有用
  • 治療構造(時間・場)を保ち肩代わりしない
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