学習トップ / 理由で解く 作業療法士 / 第12章 ▸ 実地 / QO60A006
理由で解く 作業療法士

第4頸髄節までの完全麻痺では上肢は実用にならない。上肢を使わず操作できる機器か、介助者の負担を直接減らす機器かで選ぶ。
C4完全麻痺では頸部の筋や横隔膜、僧帽筋は働くが、三角筋・上腕二頭筋(C5〜6)以下が麻痺し、上肢・手指は実用的に動かせない。60歳代の父母との同居を見据えた介助量軽減が目的なので、介助者の身体的負担を直接減らす機器か、患者が上肢を使わずに操作できる機器が適応となる。移動用リフトは自力移乗が不可能な本例で、高齢の父母が行う移乗介助の負担を大きく減らせるため導入は適切である。マウススティックは口にくわえて操作し上肢をまったく必要としないため、キーボード操作などの意思伝達・機器操作に使え適切である。ジョイスティック付き電動車椅子は手でジョイスティックを操作する前提で、C4ではチンコントロールや呼気操作でなければ動かせない。万能カフは食具を保持できても、肘屈曲と肩の随意運動で口まで運ぶ必要があり、C4では使えない。ポータブルスプリングバランサーも上肢の重さを免荷する装置で、肩・肘の随意運動が残るC5以降が適応である。したがって正答は1と5である。
| 残存レベル | 主な残存筋 | 操作手段の目安 |
|---|---|---|
| C4 | 横隔膜・僧帽筋 | 環境制御装置・マウススティック等 |
| C5 | 三角筋・上腕二頭筋 | 手関節固定装具+自助具でリーチ |
| C6 | 手根伸筋(腱固定) | テノデーシスで把持、多くのADL自立へ |
解説に誤り・改善点があればお知らせください。件名と本文は自動入力済みです(編集できます)。お名前・メールアドレスは任意です。送信内容は玄康株式会社(黒澤一弘)に届きます。