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理由で解く 作業療法士

QO58A020 作業療法治療学

出典:第58回作業療法士国家試験(2023)午前 問20
問題
26歳の男性。統合失調症。不動産会社社員。約半年前に仕事のトラブルから次第に欠勤するようになって退職し、引きこもりの生活になった。次第に服薬が不規則になり、幻聴と妄想が出現し入院となった。入院2か月で症状は改善したが、無為の生活が続いており、作業療法が処方された。この時期に優先すべき作業療法の役割はどれか。
選択肢
1 仲間づくり
2 社会生活技能の習得
3 身辺処理能力の回復
4 対人交流技能の向上
5 基本的な生活リズムの回復
解答
正解5(基本的な生活リズムの回復)
解説

急性期を脱した回復期前半で無為の生活が続く段階。まず睡眠・覚醒や活動の基本的な生活リズムを回復させ、活動性を高めることが優先。

幻覚・妄想の急性期を脱し症状は改善したものの、無為・自閉的な生活が続くこの回復期前半では、消耗した心身のエネルギーを回復させつつ、まず昼夜のリズムや規則的な活動といった基本的な生活リズムを立て直すことが最優先となる。生活リズムが整い活動性が高まって初めて、身辺処理能力の回復、対人交流や仲間づくり、社会生活技能の習得といったより高次で対人・社会的負荷の大きい課題へ段階的に進める。順序を飛ばして負荷の高いプログラムを課すと再燃や疲弊を招くため、この時期はまず生活リズムの回復を目的とするのが適切である。

✗ 1. 誤り
仲間づくり
対人的負荷が大きく、生活リズムが整った後の課題で時期尚早
✗ 2. 誤り
社会生活技能の習得
SST等の高次課題で、より安定した段階に進めるべき
✗ 3. 誤り
身辺処理能力の回復
重要だが、まず活動の基盤となる生活リズム回復が先
✗ 4. 誤り
対人交流技能の向上
対人負荷が高く、回復期後半以降に段階的に扱う
✓ 5. 正しい
基本的な生活リズムの回復
無為が続く回復期前半に最優先すべき目的
ポイント
  • 急性期後・回復期前半で無為が続く段階
  • まず生活リズム(睡眠覚醒・活動)を回復
  • 対人・社会的課題は安定後に段階的に
比較表
統合失調症の回復段階と作業療法目的
時期主な目的
回復期前半(無為が続く)基本的生活リズムの回復
回復期後半身辺処理・対人交流技能
社会復帰期社会生活技能・仲間づくり・就労
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