学習トップ理由で解く 作業療法士第4章 ▸ 一般 / QO57A090

理由で解く 作業療法士

QO57A090 臨床医学大要

出典:第57回作業療法士国家試験(2022)午前 問90
問題
脳梗塞の発生部位と出現する症状の組合せで正しいのはどれか。
選択肢
1 Broca領域 ― 遂行機能障害
2 右小脳半球 ― 左上下肢の運動失調
3 右内包後脚 ― 左上下肢の運動麻痺
4 左前頭葉 ― 左半側空間無視
5 左放線冠 ― 感覚性失語
解答
正解3(右内包後脚 ― 左上下肢の運動麻痺)
解説

内包後脚は錐体路が通り、右内包後脚病変では対側(左)の片麻痺が生じる。錐体路は延髄で交叉するため対側性。

運動麻痺の責任病巣を問う問題。皮質脊髄路(錐体路)は内包後脚を通り延髄下部で交叉するため、右内包後脚の梗塞では対側の左上下肢に運動麻痺が生じる(選択肢3が正しい)。小脳は同側性に働くため右小脳病変は右の運動失調をきたす。Broca領域は運動性(非流暢性)失語、Wernicke領域(左上側頭回)は感覚性失語の責任病巣。半側空間無視は劣位半球(右)頭頂葉損傷で左空間の無視をきたす。これらの局在の原則を押さえれば判別できる。

✗ 1. 誤り
Broca領域 ― 遂行機能障害
Broca領域損傷は運動性失語。遂行機能障害は前頭前野背外側部
✗ 2. 誤り
右小脳半球 ― 左上下肢の運動失調
小脳症状は同側性で右小脳なら右の失調
✓ 3. 正しい
右内包後脚 ― 左上下肢の運動麻痺
錐体路は延髄で交叉し対側麻痺をきたす
✗ 4. 誤り
左前頭葉 ― 左半側空間無視
半側空間無視は右(劣位半球)頭頂葉損傷で左空間を無視
✗ 5. 誤り
左放線冠 ― 感覚性失語
感覚性失語はWernicke領域(左上側頭回)。放線冠は運動・感覚線維の通路
ポイント
  • 錐体路は内包後脚を通り延髄で交叉=対側麻痺
  • 小脳症状は同側性
  • 半側空間無視=右頭頂葉損傷で左無視
  • Broca=運動性失語、Wernicke=感覚性失語
比較表
病巣と症状の局在
病巣主な症状
内包後脚(錐体路)対側の片麻痺
小脳半球同側の運動失調
Broca領域(左下前頭回)運動性失語
Wernicke領域(左上側頭回)感覚性失語
右頭頂葉左半側空間無視
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