学習トップ理由で解く 作業療法士第4章 ▸ 一般 / QO57A084

理由で解く 作業療法士

QO57A084 臨床医学大要

出典:第57回作業療法士国家試験(2022)午前 問84
問題
前骨間神経麻痺と後骨間神経麻痺に共通するのはどれか。
選択肢
1 感覚は正常である。
2 尺骨神経の分枝である。
3 肘部管のTinel徴候が陽性である。
4 中・環・小指の伸展動作が困難である。
5 母指と示指のつまみ動作が困難である。
解答
正解1(感覚は正常である。)
解説

前骨間神経(正中神経の運動枝)・後骨間神経(橈骨神経の運動枝)はともに純運動枝で、感覚障害を伴わない。

前骨間神経(AIN)は正中神経から分岐する運動枝で、長母指屈筋・示指の深指屈筋・方形回内筋を支配する。後骨間神経(PIN)は橈骨神経深枝の運動枝で、手指伸筋群を支配する。いずれも皮膚感覚枝を持たない純運動神経であるため、麻痺しても感覚は正常に保たれる。これが両者に共通する最大の特徴で、感覚障害を伴う手根管症候群・肘部管症候群との鑑別点となる。

✓ 1. 正しい
感覚は正常である。
AIN・PINともに純運動枝で感覚障害を伴わない(正・共通点)
✗ 2. 誤り
尺骨神経の分枝である。
AINは正中神経、PINは橈骨神経の分枝で、いずれも尺骨神経ではない
✗ 3. 誤り
肘部管のTinel徴候が陽性である。
肘部管は尺骨神経の絞扼部位で本症とは無関係
✗ 4. 誤り
中・環・小指の伸展動作が困難である。
後骨間神経麻痺(下垂指)の所見で前骨間神経麻痺には該当しない
✗ 5. 誤り
母指と示指のつまみ動作が困難である。
前骨間神経麻痺の所見(涙のしずくサイン)で後骨間神経麻痺には該当しない
ポイント
  • AIN・PINはともに純運動枝=感覚正常
  • AIN=正中神経枝、PIN=橈骨神経枝
  • AIN麻痺=tear drop sign、PIN麻痺=下垂指
比較表
前骨間神経麻痺と後骨間神経麻痺
項目前骨間神経(AIN)後骨間神経(PIN)
由来正中神経の運動枝橈骨神経深枝
感覚障害なしなし
特徴的所見tear drop sign(母指・示指つまみ不能)下垂指(手指伸展不能)
手関節背屈可能可能(長・短橈側手根伸筋は温存)
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