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理由で解く 作業療法士

QO56P038 作業療法治療学

出典:第56回作業療法士国家試験(2021)午後 問38
問題
小児の四肢切断について正しいのはどれか。
選択肢
1 後天性四肢切断は女児に多い。
2 義手の装着開始時期は4歳ころが適切である。
3 下腿切断では成長に伴い外反膝変形を生じやすい。
4 悪性骨腫瘍が原因で切断になる頻度は増加傾向にある。
5 後天性の切断における幻肢の出現頻度は成人より低い。
解答
正解5(後天性の切断における幻肢の出現頻度は成人より低い。)
解説

小児の後天性切断では幻肢の出現頻度が成人より低い。義手の導入は座位が安定する生後6か月ごろからで、4歳ころでは遅い。

幻肢は成人の切断ではほぼ必発するが、小児では身体図式が未成熟で中枢神経の可塑性が高いため、幼少期の後天性切断ほど幻肢の出現頻度は成人より低く、選択肢5が正しい。後天性切断の原因は外傷が最も多く、活動性の高い男児に多いので、女児に多いとする選択肢1は誤り。上肢切断児の義手は、座位が安定して両手を体の正中で使い始める生後6か月ごろに受動義手を装着して身体の一部として受け入れさせ、ハーネス操作を理解できる2〜4歳ごろに能動義手へ移行するのが一般的で、装着開始を4歳ころとするのは遅すぎる。小児の切断で特徴的に問題となるのは成長に伴う断端骨の過成長(terminal overgrowth)で、骨が皮膚を突き破って疼痛や潰瘍を生じ、再切断を要することがある。下腿切断で成長に伴い外反膝変形を生じやすいという記述は、小児切断の典型像として当たらない。悪性骨腫瘍による切断は、化学療法と患肢温存手術の進歩により切断に至る頻度はむしろ減少傾向にあり、増加傾向とする選択肢4も誤り。以上から、小児の四肢切断について正しいのは選択肢5である。

✗ 1. 誤り
後天性四肢切断は女児に多い。
外傷が主因で活動的な男児に多く、女児に多いという記述は誤り
✗ 2. 誤り
義手の装着開始時期は4歳ころが適切である。
座位が安定する生後6か月ごろに受動義手から始めるのが原則で、4歳では遅い
✗ 3. 誤り
下腿切断では成長に伴い外反膝変形を生じやすい。
小児で問題となるのは断端骨の過成長で、外反膝変形が特徴とはいえない
✗ 4. 誤り
悪性骨腫瘍が原因で切断になる頻度は増加傾向にある。
化学療法と患肢温存手術の進歩により、切断に至る頻度は減少傾向にある
✓ 5. 正しい
後天性の切断における幻肢の出現頻度は成人より低い。
身体図式が未熟で可塑性が高く、小児では幻肢の出現が成人より少ない
ポイント
  • 小児(幼少期)の後天性切断は幻肢の出現頻度が成人より低い
  • 後天性切断は外傷主因で男児に多い/骨端過成長に注意/悪性骨腫瘍による切断は減少傾向
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