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理由で解く 作業療法士

QO56A081 臨床心理学

出典:第56回作業療法士国家試験(2021)午前 問81
問題
老年期における精神保健上の問題として正しいのはどれか。
選択肢
1 自我同一性の獲得
2 エディプス葛藤
3 空の巣症候群
4 モラトリアム
5 社会的孤立
解答
正解5(社会的孤立)
解説

老年期は退職・配偶者や友人との死別・身体機能低下により対人接触が減り、社会的孤立が精神保健上の中心的課題となる。他はいずれも青年期・幼児期・中年期の課題。

Eriksonの心理社会的発達段階では各時期に固有の課題がある。老年期(統合対絶望)では、退職による社会的役割の喪失、配偶者・友人との死別、身体機能や活動範囲の低下が重なり、対人交流が乏しくなって社会的孤立・閉じこもり・抑うつに陥りやすい。これが老年期の精神保健で最も重要な問題である。設問の他の選択肢はいずれも老年期以外の発達段階に対応する課題であり、老年期特有の問題ではない。

✗ 1. 誤り
自我同一性の獲得
自我同一性(アイデンティティ)の獲得:青年期の発達課題
✗ 2. 誤り
エディプス葛藤
幼児期(男根期)の心的葛藤
✗ 3. 誤り
空の巣症候群
子の独立に伴う中年期(壮年期)の問題
✗ 4. 誤り
モラトリアム
役割獲得を猶予される青年期の状態
✓ 5. 正しい
社会的孤立
退職・死別・機能低下で対人接触が減る老年期の中心的課題
ポイント
  • 老年期の精神保健=社会的孤立・閉じこもり・抑うつ
  • 空の巣症候群は中年期、モラトリアム・自我同一性は青年期の課題
比較表
発達段階と主な心理的課題(Erikson等)
時期主な課題・問題
幼児期エディプス葛藤
青年期自我同一性の獲得/モラトリアム
中年期空の巣症候群
老年期統合対絶望/社会的孤立
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