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理由で解く 臨床医学総論

Q0385 運動機能検査

出典:あマ指 第17回(2009) 問題59
問題
疼痛の発現を陽性判定の根拠としない検査法はどれか。
選択肢
1 ラセーグテスト
2 パトリックテスト
3 トーマステスト
4 マクマレーテスト
解答
正解3(トーマステスト)
解説
✗ 1. 正しい
ラセーグテスト
SLRテストは坐骨神経の伸展による放散痛の出現で陽性を判定する検査である。
✗ 2. 正しい
パトリックテスト
パトリックテストは股関節を屈曲・外転・外旋させた4の字肢位で膝と反対側の骨盤を押し下げ、股関節・仙腸関節障害による疼痛の出現で陽性を判定する検査である。疼痛の発現を陽性根拠とするため、本問(疼痛を根拠としない検査)の答えではない。
✓ 3. 正しい
トーマステスト
トーマステストは仰臥位で反対側の股関節を最大屈曲させ、検査側の大腿が床から持ち上がる程度で股関節屈曲拘縮の有無をみる検査である。判定は疼痛ではなく股関節が伸展位を保てるか(動きの量・角度)でみるため、疼痛の発現を陽性判定の根拠とせず本問の答えである。ラセーグテストやパトリックテストは疼痛の出現で判定する。
✗ 4. 正しい
マクマレーテスト
マックマレーテストはクリック音と疼痛の出現で半月板損傷を判定する検査である。
ポイント
  • 前方引き出しテストは疼痛ではなく関節の不安定性(動きの量)で判定する。
  • 疼痛の発現を陽性判定の根拠としない検査法は前方引き出しテストである。
  • 前方引き出しテストは膝関節90度屈曲位で下腿を前方に引き出し、前十字靱帯損傷による「関節の不安定性(ゆるみ)」をみる検査であり、痛みではなく動きの量で判定する。
  • 重要用語: 動きの量、で判定する を正確に理解しておくこと。
比較表
部位 検査法 方法の要点 対象疾患
頸椎 ジャクソンテスト 頸部を後側屈し頭部を圧迫 頸椎症・椎間板ヘルニア
スパーリングテスト 頭部を患側へ倒し圧迫 頸椎神経根症
イートンテスト 頭部を健側へ傾け患側上肢を牽引 神経根圧迫・癒着
胸郭出口 アドソンテスト 頸部後屈・患側回旋・深呼吸 斜角筋症候群
エデンテスト 上肢を後下方に引き下げる 肋鎖症候群
ライトテスト 上肢を過外転 小胸筋症候群
モーレイテスト 前斜角筋部を圧迫 胸郭出口症候群
肩 ヤーガソンテスト 肘90°屈曲で前腕回外に抵抗 上腕二頭筋長頭腱炎
腰・下肢 SLRテスト 下肢伸展挙上 腰椎椎間板ヘルニア
ボンネットテスト 股・膝90°屈曲で内旋・内転 坐骨神経痛
大腿神経伸展テスト 腹臥位で膝屈曲・股関節伸展 上位腰椎ヘルニア
股関節 トーマステスト 一側膝を胸に抱え屈曲拘縮を検出 股関節屈曲拘縮
パトリックテスト 4の字テスト(屈曲外転外旋) 変形性股関節症・仙腸関節障害
トレンデレンブルグ徴候 患側片脚起立で健側骨盤が下がる 先天性股関節脱臼・中殿筋麻痺
膝 マックマレーテスト 膝最大屈曲から伸展(回旋負荷) 半月板損傷
前方引き出しテスト 膝90°屈曲で下腿を前方へ引き出す 前十字靱帯損傷
ラックマンテスト 膝20〜30°屈曲で前方引き出し 前十字靱帯損傷
アプレイテスト 腹臥位で下腿に圧迫・牽引+回旋 半月板・側副靱帯損傷
手 ファレンテスト 手関節掌屈保持 手根管症候群
チネルサイン 手根管部を叩打 手根管症候群
腱 トンプソンテスト 腹臥位で腓腹筋を握る アキレス腱断裂
解説画像
あマ指 第17回(2009) 問題59|疼痛の発現を陽性判定の根拠としない検査法はどれか。 解説図
あマ指 第17回(2009) 問題59|疼痛の発現を陽性判定の根拠としない検査法はどれか。
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