学習トップ理由で解く 臨床医学総論第6章 ▸ C. 脳神経検査 / Q0295

理由で解く 臨床医学総論

Q0295 神経系の診察

出典:鍼灸 第6回(1998) 問題64
問題
三叉神経痛を発症しやすい疾患はどれか。
選択肢
1 上顎洞炎
2 扁桃炎
3 喉頭炎
4 内耳炎
解答
正解1(上顎洞炎)
解説
✓ 1. 正しい
上顎洞炎
上顎洞は三叉神経第2枝(上顎神経)の支配領域に近接するため、上顎洞炎では炎症が上顎神経を刺激し、三叉神経(第2枝)領域の症候性の疼痛(三叉神経痛様の痛み)を生じやすい。よってこれが正答。
✗ 2. 誤り
扁桃炎
扁桃炎は主に舌咽神経が関与する咽頭・扁桃部の炎症であり、三叉神経痛を発症しやすい疾患ではない。
✗ 3. 誤り
喉頭炎
喉頭炎は迷走神経(上喉頭神経)領域の炎症であり、三叉神経とは支配領域が異なり三叉神経痛の原因にはなりにくい。
✗ 4. 誤り
内耳炎
内耳炎(迷路炎)は内耳(前庭・蝸牛)と前庭蝸牛神経(第Ⅷ脳神経)の炎症で、めまい・難聴・耳鳴りを来すが、三叉神経とは支配領域が異なり三叉神経痛の原因にはならない。
ポイント
  • 三叉神経痛は三叉神経(特に第2・3枝)の走行に沿って発作性の激痛を生じる。
  • 上顎洞は上顎神経(三叉神経第2枝)の支配領域に近接するため、上顎洞炎では三叉神経(第2枝)領域に症候性の疼痛を生じやすい。
  • 内耳炎は前庭蝸牛神経(第Ⅷ脳神経)、扁桃炎は舌咽神経、喉頭炎は迷走神経の領域であり、三叉神経とは支配が異なる。
  • 重要用語: 三叉神経(第2枝=上顎神経)と上顎洞の位置関係 を正確に理解しておくこと。
比較表
番号 脳神経名 種類 主な機能
I 嗅神経 感覚 嗅覚
II 視神経 感覚 視覚
III 動眼神経 運動 眼球運動(上直筋・下直筋・内直筋・下斜筋)・眼瞼挙上・縮瞳
IV 滑車神経 運動 眼球運動(上斜筋)
V 三叉神経 混合 顔面の感覚・咀嚼筋の運動
VI 外転神経 運動 眼球運動(外直筋)
VII 顔面神経 混合 表情筋の運動・舌前2/3の味覚・涙腺・唾液腺分泌
VIII 内耳神経 感覚 聴覚(蝸牛神経)・平衡覚(前庭神経)
IX 舌咽神経 混合 咽頭の感覚・舌後1/3の味覚・唾液腺分泌
X 迷走神経 混合 咽頭・喉頭の運動・内臓の副交感神経支配
XI 副神経 運動 僧帽筋・胸鎖乳突筋
XII 舌下神経 運動 舌筋の運動
解説画像
鍼灸 第6回(1998) 問題64|三叉神経痛を発症しやすい疾患はどれか。 解説図
鍼灸 第6回(1998) 問題64|三叉神経痛を発症しやすい疾患はどれか。
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