学習トップ理由で解く 臨床医学各論第13章 ▸ C. 麻酔科 / Q1364

理由で解く 臨床医学各論

Q1364 その他の領域

出典:鍼灸 第24回(2016) 問題66
問題
硬膜外麻酔について正しいのはどれか。
選択肢
1 局所麻酔薬をくも膜下腔に注入する。
2 出血性素因のある患者でも安全に行える。
3 頸部に用いることができる。
4 効果発現は脊椎麻酔よりも早い。
解答
正解3(頸部に用いることができる)
解説
✗ 1. 誤り
局所麻酔薬をくも膜下腔に注入する。
局所麻酔薬をクモ膜下腔に注入するのは脊椎麻酔(脊髄クモ膜下麻酔)であり、硬膜外麻酔は硬膜外腔に注入する。硬膜外腔に比較的多くの局所麻酔薬を注入することによって脊髄神経伝達を可逆的に遮断する方法である。両者は投与部位が異なる別の麻酔法である。
✗ 2. 誤り
出血性素因のある患者でも安全に行える。
出血性素因がある場合は硬膜外血腫形成のリスクがあり、硬膜外麻酔の禁忌である。禁忌: 穿刺部位の感染、血液凝固系の異常、出血性ショックなどである。硬膜外血腫により脊髄圧迫が生じ、重篤な神経障害をきたす危険があるため、安全ではない。
✓ 3. 正しい
頸部に用いることができる。
硬膜外麻酔は頸部に用いることができる。硬膜外麻酔は、穿刺部位や麻酔範囲によって、頸部、胸部、腰部、仙骨に分類される。頸椎から仙椎領域まで投与できることが脊髄クモ膜下麻酔と異なる利点である。脊髄クモ膜下麻酔は第2腰椎以下に限定されるが、硬膜外麻酔は頸部から仙骨部まで広範囲に施行可能である。
✗ 4. 誤り
効果発現は脊椎麻酔よりも早い。
硬膜外麻酔の効果発現は脊椎麻酔よりも遅い。効果発現は脊髄クモ膜下麻酔よりも遅く10~15分かかる。脊髄クモ膜下麻酔では局所麻酔薬注入後約10分で無痛が得られるのに対し、硬膜外麻酔では薬剤が硬膜外腔から神経根へ浸透するのに時間がかかるため、効果発現が遅い。
ポイント
  • 硬膜外麻酔は硬膜外腔に局所麻酔薬を注入し、頸部から仙骨部まで広範囲に施行可能。カテーテル留置により持続投与も可能。
  • 脊髄クモ膜下麻酔との主な違い: 投与部位(硬膜外腔 vs クモ膜下腔)、施行可能範囲(頸部〜仙骨 vs 腰部以下のみ)、効果発現時間(10〜15分 vs 約10分)。
  • 禁忌: 穿刺部位の感染、血液凝固系の異常、出血性ショック。硬膜外血腫形成による脊髄圧迫のリスクがあるため。
  • 重要用語: 硬膜外麻酔, 硬膜外腔, 頸部~仙骨, 効果発現10~15分, 禁忌 を正確に理解しておくこと。
比較表
麻酔法 投与部位 施行可能範囲 効果発現時間
脊髄クモ膜下麻酔 クモ膜下腔 第2腰椎~第1仙椎 約10分
硬膜外麻酔 硬膜外腔 頸部~仙骨 10~15分
解説画像
鍼灸 第24回(2016) 問題66|硬膜外麻酔について正しいのはどれか。 解説図
鍼灸 第24回(2016) 問題66|硬膜外麻酔について正しいのはどれか。
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