学習トップ理由で解く 臨床医学各論第12章 ▸ A. リウマチ性疾患 / Q1261

理由で解く 臨床医学各論

Q1261 リウマチ性疾患・膠原病

出典:あマ指 第14回(2006) 問題91
問題
関節リウマチの症状でないのはどれか。
選択肢
1 朝のこわばり
2 蝶形紅斑
3 対称性の関節腫脹
4 皮下結節
解答
正解2(蝶形紅斑)
解説
✗ 1.
朝のこわばり
✗ 正しい。朝のこわばり(morning stiffness)は関節リウマチの重要な症状であり、起床時に関節周囲のこわばりが1時間以上持続するのが特徴的である。これは夜間の安静により関節内の炎症性サイトカインが蓄積し、活動開始に伴い徐々に改善するためである。
✓ 2. 誤り
蝶形紅斑
蝶形紅斑(バタフライ疹)はSLEに特徴的な皮膚症状であり、関節リウマチの症状ではない。鼻梁から両頬にかけて蝶が羽を広げたような左右対称の紅斑が出現し、鼻唇溝は侵されないのが特徴である。SLEの診断基準にも含まれる重要な所見である。
✗ 3.
対称性の関節腫脹
✗ 正しい。対称性の多関節腫脹は関節リウマチの最も特徴的な所見であり、特にMCP関節(中手指節関節)やPIP関節(近位指節間関節)に好発する。滑膜の炎症性増殖(パンヌス形成)により関節の腫脹・疼痛を来し、進行すると関節破壊を引き起こす。
✗ 4.
皮下結節
✗ 正しい。皮下結節(リウマトイド結節)は関節リウマチの代表的な関節外症状であり、肘頭部、後頭部、仙骨部など圧迫を受けやすい部位に出現する。中心壊死を伴う肉芽腫性結節で、RF高力価の患者に多い。
ポイント
  • 関節リウマチの診断に重要な症状は、朝のこわばり(1時間以上)、対称性の小関節腫脹(MCP・PIP関節)、皮下結節(リウマトイド結節)、関節変形(尺側偏位、スワンネック変形、ボタン穴変形)である。
  • 蝶形紅斑はSLEに特異的な皮膚症状であり、関節リウマチとSLEの重要な鑑別点となる。両疾患とも関節症状を呈するが、皮膚症状や検査所見が異なる。
  • 関節リウマチの関節外症状には、皮下結節のほか間質性肺炎、強膜炎、血管炎、アミロイドーシスなどがあり、これらをまとめて悪性関節リウマチ(MRA)と呼ぶことがある。
  • 関節リウマチの手指変形としてスワンネック変形(PIP過伸展・DIP屈曲)、ボタン穴変形(PIP屈曲・DIP過伸展)、尺側偏位があり、いずれも進行期にみられる。
  • 重要用語: 蝶形紅斑、朝のこわばり、リウマトイド結節、スワンネック変形 を正確に理解しておくこと。
比較表
症状 関節リウマチ SLE
皮膚症状 リウマトイド結節 蝶形紅斑、円板状紅斑
関節症状 破壊性、MCP・PIP関節 非破壊性、多関節炎
朝のこわばり 1時間以上 短時間
手指変形 スワンネック、尺側偏位 まれ
特異的抗体 抗CCP抗体 抗dsDNA抗体
解説画像
あマ指 第14回(2006) 問題91|関節リウマチの症状でないのはどれか。 解説図
あマ指 第14回(2006) 問題91|関節リウマチの症状でないのはどれか。
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