学習トップ理由で解く 臨床医学各論第11章 ▸ H. 運動ニューロン疾患 / Q1173

理由で解く 臨床医学各論

Q1173 神経疾患

出典:あマ指 第4回(1996) 問題91
問題
91疾患と原因との組合せで正しいのはどれか。
選択肢
1 パーキンソン症候群 ― 喫煙
2 脊髄小脳変性症 ― 向精神薬
3 筋萎縮性側索硬化症 ― 飲酒
4 スモン ― キノホルム
解答
正解4(スモン キノホルム)
解説
✗ 1. 誤り
パーキンソン症候群 ― 喫煙
パーキンソン症候群の原因として向精神薬(フェノチアジン系抗精神病薬など)による薬剤性があるが、喫煙は原因ではない。 一酸化炭素中毒・マンガン中毒・MPTP中毒なども原因となる。疫学的にはむしろ喫煙者でパーキンソン病の発症率が低いとする報告がある。
✗ 2. 誤り
脊髄小脳変性症 ― 向精神薬
脊髄小脳変性症は成因不明の神経変性疾患であり、向精神薬が原因ではない。 小脳・脊髄の神経核や伝導路の萎縮が生じ、小脳性運動失調を主症状とする。遺伝性(常染色体優性が多い)と非遺伝性(多系統萎縮症など)に大別される。
✗ 3. 誤り
筋萎縮性側索硬化症 ― 飲酒
筋萎縮性側索硬化症(ALS)は成因不明の運動ニューロン疾患であり、飲酒が原因ではない。 上位・下位運動ニューロンの変性脱落が生じ、進行性の筋萎縮・筋力低下を呈する。発症後の平均生存期間は約3年である。
✓ 4. 正しい
スモン ― キノホルム
スモン(亜急性脊髄視神経症:SMON)はキノホルムの服用が原因で発症した薬害疾患である。 キノホルムは整腸剤として使用されていたが、末梢神経・脊髄・視神経を障害することが判明し販売中止となった。腹痛・下痢に続き下肢のしびれ・麻痺・視力障害が出現する。
ポイント
  • スモンはキノホルム服用による薬害疾患であり、整腸剤として使用されたキノホルムが神経障害を引き起こした
  • ALS・脊髄小脳変性症は原因不明の神経変性疾患であり、飲酒や向精神薬は原因ではない
  • パーキンソン症候群は薬剤性(フェノチアジン系など)・中毒性(CO・マンガン・MPTP)があるが、喫煙は原因でない
  • 重要用語: スモン, キノホルム, 薬害疾患 を正確に理解しておくこと。
比較表
疾患 原因・病因 主な症状
スモン(SMON) キノホルム(薬害) 下肢しびれ・麻痺・視力障害
パーキンソン症候群 薬剤性・中毒性など 振戦・固縮・無動・姿勢反射障害
脊髄小脳変性症 原因不明(変性疾患) 小脳性運動失調
ALS 原因不明(変性疾患) 進行性筋萎縮・球麻痺
解説画像
あマ指 第4回(1996) 問題91|91疾患と原因との組合せで正しいのはどれか。 解説図
あマ指 第4回(1996) 問題91|91疾患と原因との組合せで正しいのはどれか。
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