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理由で解く 臨床医学各論

Q1137 神経疾患

出典:あマ指 第14回(2006) 問題93
問題
視神経炎の原因でないのはどれか。
選択肢
1 多発性硬化症
2 ビタミンB1 欠乏症
3 高脂血症
4 アルコール中毒
解答
正解3(高脂血症)
解説
✗ 1.
多発性硬化症
✗ 正しい。多発性硬化症(MS)では球後視神経炎が高頻度に合併し、初発症状となることも多い。急速な一側性視力低下と眼球運動時痛が特徴的で、若年女性に好発する。MSは中枢神経系の脱髄疾患であり、視神経のほか脊髄、脳幹、小脳にも脱髄巣が多発し、寛解再燃を繰り返す経過をたどる。
✗ 2.
ビタミンB1 欠乏症
✗ 正しい。ビタミンB1欠乏症(脚気)では栄養性視神経症として視神経炎を発症することがある。ビタミンB1は神経機能の維持に不可欠であり、欠乏すると末梢神経炎(多発神経炎)や脚気心、ウェルニッケ脳症を合併しうる。視力障害は両側性に生じることが多い。
✓ 3. 誤り
高脂血症
高脂血症(脂質異常症)は視神経炎の原因にはならない。高脂血症は動脈硬化の危険因子であり、冠動脈疾患や脳血管障害のリスクを高めるが、視神経の炎症性疾患とは直接の因果関係がない。虚血性視神経症の背景因子(動脈硬化)となる可能性はあるが、これは視神経炎とは病態が異なる。
✗ 4.
アルコール中毒
✗ 正しい。アルコール中毒では慢性的な栄養障害(特にビタミンB1・B12の欠乏)を背景として中毒性視神経炎を発症しうる。両側性の視力低下、中心暗点を呈する。タバコ・アルコール弱視とも呼ばれ、禁酒とビタミン補充により改善が期待できる。
ポイント
  • 視神経炎の原因には多発性硬化症(脱髄性)、ビタミンB1欠乏症(栄養性)、アルコール中毒(中毒性)などがあるが、高脂血症は直接の原因ではない
  • 多発性硬化症に伴う球後視神経炎は若年女性に多く、一側性の急性視力低下と眼球運動時痛が特徴的である
  • 中毒性・栄養性視神経炎は両側性に生じることが多く、中心暗点を呈する
  • 重要用語: 視神経炎, 球後視神経炎, 多発性硬化症, 栄養性視神経症 を正確に理解しておくこと。
比較表
視神経炎の原因 代表疾患 特徴
脱髄性 多発性硬化症 一側性、眼球運動時痛、若年女性
栄養性 ビタミンB1欠乏症 両側性、末梢神経炎合併
中毒性 アルコール中毒 両側性、中心暗点
解説画像
あマ指 第14回(2006) 問題93|視神経炎の原因でないのはどれか。 解説図
あマ指 第14回(2006) 問題93|視神経炎の原因でないのはどれか。
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