学習トップ理由で解く 臨床医学各論第11章 ▸ C. 脳・脊髄腫瘍 / Q1096

理由で解く 臨床医学各論

Q1096 神経疾患

出典:鍼灸 第6回(1998) 問題74
問題
神経疾患について正しい組合せはどれか。
選択肢
1 脳虚血発作 ― 脳圧亢進
2 脊髄空洞症 ― 失語症
3 進行性麻痺 ― 血管けいれん
4 脳腫瘍 ― 乳頭浮腫
解答
正解4(脳腫瘍 ― 乳頭浮腫)
解説
✗ 1. 誤り
脳虚血発作 ― 脳圧亢進
脳虚血発作(一過性脳虚血発作:TIA)は脳血管の一過性虚血によるものであり、脳圧亢進は通常伴わない。脳圧亢進は頭蓋内占拠性病変(脳腫瘍・脳出血など)で起こるものである。TIAでは一過性の片麻痺・構音障害・視覚障害などが出現し、通常24時間以内に症状が消失する。
✗ 2. 誤り
脊髄空洞症 ― 失語症
脊髄空洞症は脊髄中心部に空洞が形成される疾患であり、大脳の言語中枢障害による失語症は生じない。脊髄空洞症では宙づり型の温痛覚解離性感覚障害や上肢の筋萎縮が特徴的な症状である。
✗ 3. 誤り
進行性麻痺 ― 血管けいれん
進行性麻痺は梅毒トレポネーマによる脳実質の慢性感染症(神経梅毒)であり、血管けいれんではない。第4期梅毒の症状として「進行麻痺」。認知機能低下・人格変化・けいれんなどを呈する。
✓ 4. 正しい
脳腫瘍 ― 乳頭浮腫
脳腫瘍では頭蓋内圧亢進により乳頭浮腫(うっ血乳頭)がみられる。頭蓋内圧亢進の3徴は「頭痛・嘔吐・うっ血乳頭」であり、脳腫瘍はその代表的原因である。うっ血乳頭は眼底検査で確認でき、放置すると視神経萎縮により視力低下を来す。
ポイント
  • 脳腫瘍=頭蓋内圧亢進=うっ血乳頭(乳頭浮腫)の関連は重要。頭蓋内圧亢進の3徴は「頭痛・嘔吐・うっ血乳頭」。
  • 進行性麻痺は第4期梅毒(神経梅毒)の病型であり、脊髄癆とともに梅毒の晩期合併症として知られている。
  • 脊髄空洞症の特徴は「宙づり型温痛覚解離性感覚障害」であり、失語症は大脳皮質の障害で生じる点を区別すること。
  • 重要用語: 乳頭浮腫(うっ血乳頭)、頭蓋内圧亢進の3徴、進行性麻痺(神経梅毒) を正確に理解しておくこと。
比較表
神経疾患 正しい関連所見
脳腫瘍 乳頭浮腫(うっ血乳頭)、頭痛、嘔吐
一過性脳虚血発作(TIA) 一過性の片麻痺・構音障害(24時間以内に消失)
脊髄空洞症 宙づり型温痛覚解離性感覚障害、上肢筋萎縮
進行性麻痺(第4期梅毒) 認知機能低下、人格変化
解説画像
鍼灸 第6回(1998) 問題74|神経疾患について正しい組合せはどれか。 解説図
鍼灸 第6回(1998) 問題74|神経疾患について正しい組合せはどれか。
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