学習トップ理由で解く 臨床医学各論第8章 ▸ H. 外傷 / Q0864

理由で解く 臨床医学各論

Q0864 整形外科疾患

出典:鍼灸 第34回(2026) 問題63
問題
スポーツ外傷・障害と罹患部位の組合せで正しいのはどれか。
選択肢
1 オスグッド病 ― 大腿骨外側顆
2 ジャンパー膝 ― 脛骨遠位端
3 マレット指 ― 中節骨近位端
4 野球肘(外側型) ― 上腕骨小頭
解答
正解4(野球肘(外側型)――上腕骨小頭)
解説
✗ 1. 誤り
オスグッド病 ― 大腿骨外側顆
オスグッド病(オスグッド・シュラッター病)の罹患部位は大腿骨外側顆ではなく、脛骨粗面(脛骨近位端前面)である。 成長期の脛骨粗面に大腿四頭筋(膝蓋腱)の牽引力が繰り返し加わることで、骨端核の剥離・炎症が生じる。10〜15歳の成長期のスポーツ選手に好発し、脛骨粗面の隆起と圧痛が特徴的である。
✗ 2. 誤り
ジャンパー膝 ― 脛骨遠位端
ジャンパー膝(膝蓋腱炎)の罹患部位は脛骨遠位端ではなく、膝蓋腱(膝蓋骨下極付近)である。 バレーボールやバスケットボールなどのジャンプ動作の繰り返しにより、膝蓋腱に炎症や微小断裂が生じる。膝蓋骨下極の圧痛が特徴的所見であり、成長期から成人のアスリートに多い。
✗ 3. 誤り
マレット指 ― 中節骨近位端
マレット指の罹患部位は中節骨近位端ではなく、遠位指節間関節(DIP関節)の伸筋腱付着部(末節骨基部)である。 ボールが指先に当たるなどの外力により、DIP関節の伸筋腱が断裂(腱性マレット指)または末節骨の剥離骨折(骨性マレット指)が生じ、DIP関節が屈曲位のまま自動伸展できなくなる。
✓ 4. 正しい
野球肘(外側型) ― 上腕骨小頭
野球肘の外側型では上腕骨小頭が罹患部位である。 繰り返しの投球動作により、肘関節外側の上腕骨小頭と橈骨頭の間に圧迫力が加わり、離断性骨軟骨炎(OCD)を生じる。遊離体(関節ねずみ)の原因となり、進行すると手術適応となる。なお内側型では上腕骨内側上顆に牽引力が加わり、内側側副靱帯損傷や骨端離開がみられる。
ポイント
  • 野球肘は外側型(上腕骨小頭の離断性骨軟骨炎=圧迫力)と内側型(内側上顆の牽引障害)を区別して覚える
  • オスグッド病は脛骨粗面、ジャンパー膝は膝蓋腱、マレット指はDIP関節の伸筋腱が罹患部位であり、部位の混同に注意する
  • スポーツ障害は「どの構造にどのような力学的ストレスが加わるか」を理解すると罹患部位を正しく答えられる
  • 重要用語: 上腕骨小頭, 脛骨粗面, 膝蓋腱, DIP関節, 離断性骨軟骨炎 を正確に理解しておくこと。
比較表
スポーツ障害 正しい罹患部位 発生機序 好発年齢
オスグッド病 脛骨粗面 大腿四頭筋の牽引 10〜15歳
ジャンパー膝 膝蓋腱(膝蓋骨下極) ジャンプ動作の反復 成長期〜成人
マレット指 DIP関節伸筋腱(末節骨基部) 指先への外力 全年齢
野球肘(外側型) 上腕骨小頭 投球時の圧迫力 少年期
野球肘(内側型) 上腕骨内側上顆 投球時の牽引力 少年期
解説画像
鍼灸 第34回(2026) 問題63|スポーツ外傷・障害と罹患部位の組合せで正しいのはどれか。 解説図
鍼灸 第34回(2026) 問題63|スポーツ外傷・障害と罹患部位の組合せで正しいのはどれか。
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