学習トップ理由で解く 臨床医学各論第8章 ▸ B. 関節疾患 / Q0620

理由で解く 臨床医学各論

Q0620 整形外科疾患

出典:鍼灸 第6回(1998) 問題82
問題
変形性関節症について誤っている記述はどれか。
選択肢
1 成人の半数以上にみられる。
2 膝関節に好発する。
3 運動開始時の痛みが特徴的である。
4 強直を起こしやすい。
解答
正解4(強直を起こしやすい。)
解説
✗ 1.
成人の半数以上にみられる。
✗ 正しい。変形性関節症はX線学的には成人の半数以上に何らかの所見がみられるほどありふれた疾患である。 65歳以上では大部分の人に何らかの変形性関節症所見があるとされ、最も頻度の高い関節疾患のひとつである。
✗ 2.
膝関節に好発する。
✗ 正しい。変形性関節症は荷重関節、特に膝関節に最も多く好発する。 次いで股関節、手指関節(DIP・PIP関節)、脊椎などに多い。体重負荷のかかる下肢の荷重関節が好発部位となる。
✗ 3.
運動開始時の痛みが特徴的である。
✗ 正しい。変形性関節症では椅子から立ち上がるときや歩き始めなど、動作開始時に痛みが生じ動いているうちに軽減する運動開始時痛(starting pain)が特徴的である。 進行すると持続痛や夜間痛が出現するが、初期は運動開始時痛と荷重時痛が中心である。
✓ 4. 誤り
強直を起こしやすい。
変形性関節症は関節軟骨の変性・摩耗による非炎症性の退行性疾患であり、拘縮は生じうるが強直を起こすことは通常ない。 強直とは関節面が線維性または骨性に癒合して全く動かなくなった状態であり、関節リウマチの末期、強直性脊椎炎、化膿性関節炎後などで生じやすい病態である。
ポイント
  • 変形性関節症の主な症状は運動開始時痛(starting pain)、関節腫脹、可動域制限、変形、軋轢音である
  • X線所見では関節裂隙狭小化、軟骨下骨硬化、骨棘形成、骨嚢胞が特徴的である
  • 拘縮(軟部組織による可動域制限)と強直(関節面の癒着による可動域消失)を明確に区別すること
  • 重要用語: 変形性関節症・運動開始時痛・拘縮・強直 を正確に理解しておくこと。
比較表
項目 拘縮 強直
定義 関節外軟部組織の変化による可動域制限 関節面の癒着による可動域消失
種類 皮膚性・筋性・腱性・関節性など 線維性強直・骨性強直
好発疾患 変形性関節症、五十肩、外傷後 関節リウマチ末期、化膿性関節炎後
可逆性 リハビリ等で改善可能 不可逆的(特に骨性強直)
解説画像
鍼灸 第6回(1998) 問題82|変形性関節症について誤っている記述はどれか。 解説図
鍼灸 第6回(1998) 問題82|変形性関節症について誤っている記述はどれか。
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