学習トップ理由で解く 臨床医学各論第6章 ▸ B. 甲状腺疾患 / Q0483

理由で解く 臨床医学各論

Q0483 内分泌疾患

出典:あマ指 第24回(2016) 問題70
問題
「36歳の女性。発汗過多、心悸亢進を主訴に来院した。食欲はあるが体重は減少傾向で、興奮しやすい。手指には振戦がみられた。血圧は正常、心電図検査では洞性頻脈が認められた。」本疾患に特徴的な所見はどれか。
選択肢
1 浮腫
2 口内炎
3 満月様顔貌
4 眼球突出
解答
正解4(眼球突出)
解説
✗ 1. 誤り
浮腫
浮腫(粘液水腫)は甲状腺機能低下症の所見である。 甲状腺機能亢進症では代謝が亢進しているため、浮腫はみられにくい。 粘液水腫はムコ多糖類の皮下蓄積による非圧痕性浮腫であり、本症例とは正反対の病態である。
✗ 2. 誤り
口内炎
口内炎はベーチェット病や栄養欠乏(ビタミンB群不足)などでみられる所見である。 バセドウ病の特徴的所見ではない。
✗ 3. 誤り
満月様顔貌
満月様顔貌はクッシング症候群の特徴的所見である。 コルチゾール過剰による顔面への脂肪沈着が原因であり、バセドウ病とは異なる疾患の所見である。
✓ 4. 正しい
眼球突出
本症例の発汗過多・心悸亢進・体重減少・興奮・手指振戦・洞性頻脈はバセドウ病(甲状腺機能亢進症)を強く示唆する所見である。 バセドウ病では眼窩後組織の炎症・浮腫・脂肪組織の増生により眼球が前方に突出する(バセドウ眼症)。 眼球突出はメルゼブルクの三主徴(甲状腺腫大・頻脈・眼球突出)の一つであり、バセドウ病に特徴的な所見である。
ポイント
  • 症例文の「発汗過多・心悸亢進・食欲はあるが体重減少・手指振戦・洞性頻脈」はバセドウ病を示すキーワード群であり、特徴的所見は眼球突出である
  • メルゼブルクの三主徴(甲状腺腫大・頻脈・眼球突出)を正確に覚えること
  • 浮腫は甲状腺機能低下症、満月様顔貌はクッシング症候群の所見であり、混同しないこと
  • 重要用語: バセドウ病, 眼球突出, メルゼブルクの三主徴, バセドウ眼症 を正確に理解しておくこと。
比較表
所見 関連する疾患 機序
眼球突出 バセドウ病 眼窩後組織の炎症・浮腫
粘液水腫(浮腫) 甲状腺機能低下症 ムコ多糖類の皮下蓄積
満月様顔貌 クッシング症候群 コルチゾール過剰→顔面脂肪沈着
口内炎 ベーチェット病など 自己免疫・栄養欠乏
解説画像
あマ指 第24回(2016) 問題70|「36歳の女性。発汗過多、心悸亢進を主訴に来院した。食欲はあるが体重は減少傾向で、興奮しやすい。手指には振戦がみられた。血圧は正常、心電図検査では洞性頻脈が認められた。」本疾患に特徴的な所見はどれか。 解説図
あマ指 第24回(2016) 問題70|「36歳の女性。発汗過多、心悸亢進を主訴に来院した。食欲はあるが体重は減少傾向で、興奮しやすい。手指には振戦がみられた。血圧は正常、心電図検査では洞性頻脈が認められた。」本疾患に特徴的な所見はどれか。
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