学習トップ理由で解く 臨床医学各論第6章 ▸ B. 甲状腺疾患 / Q0467

理由で解く 臨床医学各論

Q0467 内分泌疾患

出典:あマ指 第12回(2004) 問題81
問題
甲状腺機能亢進でみられないのはどれか。
選択肢
1 振戦
2 脱毛
3 下痢
4 四肢麻痺
解答
正解2(脱毛)
解説
✗ 1.
振戦
✗ 正しい。振戦(手指振戦)は甲状腺ホルモン過剰による交感神経興奮症状として出現する。手を前方に伸展した状態で確認できる細かい姿勢時振戦が特徴的であり、バセドウ病の代表的症状の一つである。
✓ 2. 誤り
脱毛
脱毛は甲状腺機能低下症の症状であり、亢進症ではみられない。甲状腺機能低下症では毛髪の成長周期が障害され、頭髪の脱毛や眉毛外側1/3の脱落が特徴的にみられる。眉毛外1/3脱落は甲状腺機能低下症の重要な身体所見である。
✗ 3.
下痢
✗ 正しい。甲状腺機能亢進症では甲状腺ホルモン過剰により腸管蠕動運動が亢進し、下痢や軟便がみられる。一方、便秘は甲状腺機能低下症の症状であり、腸管蠕動運動の低下によるものである。
✗ 4.
四肢麻痺
✗ 正しい。甲状腺機能亢進症では甲状腺ホルモンがNa-K ATPaseを活性化して細胞内へのカリウム移動を亢進させるため、低カリウム血症を伴う周期性四肢麻痺を合併することがある。特にアジア人の若年男性に多くみられる。
ポイント
  • 甲状腺機能亢進症の症状は振戦・下痢・頻脈・発汗過多・体重減少・周期性四肢麻痺などである
  • 脱毛(特に眉毛外1/3脱落)は甲状腺機能低下症の特徴的所見であり、亢進症と低下症の鑑別ポイントとなる
  • 周期性四肢麻痺は甲状腺中毒性ミオパチーの一型で、炭水化物摂取・運動後の安静・ストレスなどが誘因となる
比較表
症状 甲状腺機能亢進症 甲状腺機能低下症
振戦 手指振戦(姿勢時) なし
毛髪 変化少ない 脱毛・眉毛外1/3脱落
消化器 下痢・軟便 便秘
周期性四肢麻痺 筋力低下(CK上昇)
解説画像
あマ指 第12回(2004) 問題81|甲状腺機能亢進でみられないのはどれか。 解説図
あマ指 第12回(2004) 問題81|甲状腺機能亢進でみられないのはどれか。
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