学習トップ理由で解く 臨床医学各論第5章 ▸ C. 感染症 / Q0421

理由で解く 臨床医学各論

Q0421 腎・泌尿器疾患

出典:あマ指 第29回(2021) 問題55
問題
腎盂腎炎について正しいのはどれか。
選択肢
1 心窩部痛を伴う。
2 尿は黄色透明である。
3 原因菌は大腸菌が多い。
4 悪寒発熱はみられない。
解答
正解3(原因菌は大腸菌が多い。)
解説
✗ 1. 誤り
心窩部痛を伴う。
腎盂腎炎では心窩部痛ではなく、腰背部痛・側腹部痛が特徴的である。CVA(肋骨脊柱角)叩打痛が重要な所見である。心窩部痛は胃・十二指腸潰瘍や膵炎など消化器疾患の症状であり、腎盂腎炎とは異なる。
✗ 2. 誤り
尿は黄色透明である。
腎盂腎炎では尿は混濁し、膿尿が出現する。黄色透明ではなく、尿沈渣で白血球の増加が認められ、尿培養で10万CFU/mL以上の細菌が確認される。尿混濁は腎盂腎炎の重要な診断所見の一つである。
✓ 3. 正しい
原因菌は大腸菌が多い。
腎盂腎炎の起炎菌は大腸菌が最も多く、約80%を占める。膀胱からの逆行性(上行性)感染で起こり、外陰部の大腸菌が尿道を経由して腎盂に達して炎症を起こす。起炎菌として大腸菌が多いとされている。抗菌薬はペニシリン系またはセフェム系が第一選択である。
✗ 4. 誤り
悪寒発熱はみられない。
急性腎盂腎炎では悪寒戦慄を伴う38度以上の高熱が特徴的にみられる。発熱は腎盂腎炎の3徴(発熱、腰痛、膿尿)の一つであり、膀胱炎との重要な鑑別点でもある。
ポイント
  • 腎盂腎炎の3徴は「発熱」「腰痛」「膿尿」である。原因菌は大腸菌が最多で、上行性感染が主な経路。
  • 膀胱炎との鑑別で最も重要なのは高熱の有無である。膀胱炎は高熱なし、腎盂腎炎は38度以上の高熱と悪寒戦慄を伴う。
  • 重要用語: 腎盂腎炎、大腸菌、上行性感染、高熱、CVA叩打痛、膿尿 を正確に理解しておくこと。
解説画像
あマ指 第29回(2021) 問題55|腎盂腎炎について正しいのはどれか。 解説図
あマ指 第29回(2021) 問題55|腎盂腎炎について正しいのはどれか。
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