学習トップ理由で解く 臨床医学各論第5章 ▸ B. 腎不全 / Q0401

理由で解く 臨床医学各論

Q0401 腎・泌尿器疾患

出典:鍼灸 第16回(2008) 問題67
問題
腎前性急性腎不全の病因はどれか。
選択肢
1 脱水
2 ミオグロビン尿症
3 尿管結石
4 糸球体腎炎
解答
正解1(脱水)
解説
✓ 1. 正しい
脱水
脱水は腎前性急性腎不全の代表的な病因である。下痢、嘔吐、出血、熱傷、不感蒸泄の増加などにより体液が失われると循環血液量が減少し、腎臓への血流量(腎血流量)が低下する。腎血流量の低下により糸球体濾過量が減少し、急性腎不全を呈する。適切な輸液により腎血流が回復すれば数日で改善する。
✗ 2. 誤り
ミオグロビン尿症
ミオグロビン尿症は腎性急性腎不全の原因である。横紋筋融解症により血中に放出されたミオグロビンが腎尿細管を直接傷害し、急性尿細管壊死を起こす。これは腎実質の障害による腎性急性腎不全であり、腎前性ではない。
✗ 3. 誤り
尿管結石
尿管結石は腎後性急性腎不全の原因である。両側の尿管結石や片腎患者での尿管結石により尿路が閉塞すると、尿の流出障害により腎盂内圧が上昇し、糸球体濾過が低下して急性腎不全を呈する。尿路を開通させれば改善する。
✗ 4. 誤り
糸球体腎炎
糸球体腎炎は腎性急性腎不全の原因である。急速進行性糸球体腎炎などにより糸球体が急速に破壊されると、糸球体濾過量が著しく低下し急性腎不全を呈する。これは腎実質の障害による腎性急性腎不全であり、腎前性ではない。
ポイント
  • 急性腎不全は腎前性・腎性・腎後性の3つに分類される。腎前性は腎血流低下が原因で、脱水・ショック・心不全などで生じる。
  • 3つの分類を理解する:腎前性(循環血液量減少・心拍出量低下)、腎性(腎実質障害)、腎後性(尿路閉塞)。治療のアプローチが異なる。
  • 腎前性の特徴:適切な輸液・輸血により腎血流が改善すれば数日で回復する。尿所見は比較的良好(尿比重高値、尿中Na低値)。
  • 重要用語: 腎前性急性腎不全、腎血流低下、脱水、ショック、心不全 を正確に理解しておくこと。
比較表
急性腎不全の分類 原因 代表的疾患
腎前性 腎血流量減少 脱水、ショック、心不全、出血
腎性 腎実質障害 急性尿細管壊死、糸球体腎炎、ミオグロビン尿症
腎後性 尿路閉塞 尿管結石、前立腺肥大、腫瘍
解説画像
鍼灸 第16回(2008) 問題67|腎前性急性腎不全の病因はどれか。 解説図
鍼灸 第16回(2008) 問題67|腎前性急性腎不全の病因はどれか。
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