学習トップ理由で解く 臨床医学各論第4章 ▸ A. 感染性呼吸器疾患 / Q0270

理由で解く 臨床医学各論

Q0270 呼吸器疾患

出典:鍼灸 第12回(2004) 問題85
問題
肺結核の診断に用いられないのはどれか。
選択肢
1 BCG
2 喀痰検査
3 胸部エックス線検査
4 ツベルクリン反応
解答
正解1(BCG)
解説
✓ 1. 誤り
BCG
BCG(Bacille de Calmette et Guérin:カルメット・ゲラン桿菌)は結核の予防接種(ワクチン)であり、診断には用いられない。ウシ型結核菌を弱毒化した生ワクチンで、接種により結核感染を予防する。乳児期に接種され、結核菌に対する免疫を獲得させる目的で使用される。
✗ 2.
喀痰検査
✗ 正しい。喀痰検査は肺結核の確定診断に用いられる最も重要な検査である。喀痰の抗酸菌塗抹検査(チール・ネルゼン染色)で結核菌を迅速に検出し、喀痰培養検査(小川培地や液体培地)で結核菌を同定する。PCR法やMTD法による遺伝子診断も短期間で診断可能である。
✗ 3.
胸部エックス線検査
✗ 正しい。胸部X線検査は肺結核のスクリーニングおよび病変の評価に用いられる基本的検査である。肺野の浸潤影、空洞形成、肺門リンパ節腫大などの特徴的所見を描出する。健康診断での胸部X線検査により無症状の結核患者が発見されることも多い。
✗ 4.
ツベルクリン反応
✗ 正しい。ツベルクリン反応(PPD皮膚テスト)は結核菌感染の有無を調べる検査であり、診断の補助に用いられる。PPD液0.1mlを皮内注射し48時間後に判定する。発赤長径10mm以上が陽性で、結核感染後2ヵ月以上経過していることを示唆する。ただしBCG接種でも陽性化するため、最近ではQuantiFERON法がより有用である。
ポイント
  • BCGは結核の予防接種(ワクチン)であり、診断には用いられない。乳児期に接種し結核予防を目的とする。
  • 肺結核の診断には喀痰検査(抗酸菌塗抹・培養)が確定診断として最重要である。
  • 胸部X線検査はスクリーニングと病変評価に有用であり、健診での発見も多い。
  • ツベルクリン反応は結核感染の有無を判定するが、BCG接種でも陽性化する。
  • 重要用語: BCG、喀痰培養、胸部X線、ツベルクリン反応、QuantiFERON法 を正確に理解しておくこと。
比較表
検査・手技 目的 備考
BCG 予防接種(診断ではない) 弱毒化生ワクチン、乳児期接種
喀痰検査(塗抹・培養) 確定診断(結核菌の検出・同定) 診断のゴールドスタンダード
胸部X線検査 スクリーニング・病変評価 浸潤影・空洞形成の描出
ツベルクリン反応 結核感染の有無 BCG接種でも陽性化
QuantiFERON法 結核感染の有無 BCGと区別可能
解説画像
鍼灸 第12回(2004) 問題85|肺結核の診断に用いられないのはどれか。 解説図
鍼灸 第12回(2004) 問題85|肺結核の診断に用いられないのはどれか。
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