学習トップ理由で解く 臨床医学各論第2章 ▸ D. 腸疾患 / Q0152

理由で解く 臨床医学各論

Q0152 消化管疾患

出典:あマ指 第19回(2011) 問題77
問題
大腸癌で正しい記述はどれか。
選択肢
1 扁平上皮癌が多い。
2 上行結腸側の方が症状が出やすい。
3 肝転移を起こしやすい。
4 進行度の判定にボルマン分類を用いる。
解答
正解3(肝転移を起こしやすい。)
解説
✗ 1. 誤り
扁平上皮癌が多い。
大腸癌の大部分は腺癌であり、扁平上皮癌はまれである。大腸粘膜は腺上皮で構成されているため腺癌が発生する。
✗ 2. 誤り
上行結腸側の方が症状が出やすい。
上行結腸側(右側)は管腔が広く、内容物も液状であるため、癌があっても通過障害が起こりにくく症状が出にくい。左側(S状結腸・直腸)の方が便秘や通過障害の症状が出やすい。
✓ 3. 正しい
肝転移を起こしやすい。
大腸癌は門脈を介して肝転移を起こしやすい。大腸の静脈血は門脈系を経由して肝臓に流入するため、血行性転移として肝転移が高頻度にみられる。肝転移がみられた場合は転移巣を含めて切除することが多い。
✗ 4. 誤り
進行度の判定にボルマン分類を用いる。
ボルマン(Borrmann)分類は進行胃癌の肉眼的分類であり、大腸癌には用いない。大腸癌の進行度判定にはデュークス分類やTNM分類、大腸癌取り扱い規約が用いられる。
ポイント
  • 大腸癌は門脈系を経由して肝転移を起こしやすく、肺転移もしばしばみられる。
  • 右側大腸癌は管腔が広く便が液状のため症状が出にくく、鉄欠乏性貧血で発見されることが多い。左側は便秘や狭窄症状が出やすい。
  • 大腸癌の組織型は腺癌が大部分であり、進行度判定にはデュークス分類やTNM分類を用いる(ボルマン分類は胃癌)。
  • 重要用語: 大腸癌, 肝転移, 門脈系, 右側は症状出にくい, デュークス分類 を正確に理解しておくこと。
比較表
項目 右側大腸癌(上行結腸) 左側大腸癌(S状結腸・直腸)
管腔 広い 狭い
便の性状 液状 固形
症状 出にくい(貧血で発見) 出やすい(便秘、狭窄)
発見契機 鉄欠乏性貧血、便潜血 便通異常、血便
解説画像
あマ指 第19回(2011) 問題77|大腸癌で正しい記述はどれか。 解説図
あマ指 第19回(2011) 問題77|大腸癌で正しい記述はどれか。
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