学習トップ理由で解く 臨床医学各論第2章 ▸ D. 腸疾患 / Q0149

理由で解く 臨床医学各論

Q0149 消化管疾患

出典:あマ指 第15回(2007) 問題67
問題
症候と疾患との組合せで正しいのはどれか。
選択肢
1 ランツ点の圧痛 ― 胃潰瘍
2 ブルンベルグ徴候 ― 腹腔内腫瘍
3 腹水 ― 肝硬変
4 蠕動不穏 ― 麻痺性イレウス
解答
正解3(腹水 ― 肝硬変)
解説
✗ 1. 誤り
ランツ点の圧痛 ― 胃潰瘍
ランツ点の圧痛は胃潰瘍ではなく急性虫垂炎でみられる所見である。「左右の上前腸骨棘を結んだ右側3分の1の位置(ランツ点)」が虫垂炎の圧痛点に分類されている。胃潰瘍の圧痛点はボアス点(第12胸椎左側)である。
✗ 2. 誤り
ブルンベルグ徴候 ― 腹腔内腫瘍
ブルンベルグ徴候(反跳痛)は腹腔内腫瘍ではなく腹膜炎の所見である。「圧迫していた手を放すと痛みが増強する現象(反跳痛、ブルンベルグ徴候)」が虫垂炎における腹膜刺激症状に分類されている。壁側腹膜の炎症を示す所見であり、腫瘍の直接的な所見ではない。
✓ 3. 正しい
腹水 ― 肝硬変
腹水と肝硬変の組合せは正しい。肝硬変では門脈圧の亢進と低アルブミン血症(肝臓のアルブミン合成能低下)により、腹腔内に腹水が貯留する。門脈圧亢進により腸管・腸間膜の毛細血管圧が上昇し、血漿成分が腹腔内に漏出する。肝硬変などで門脈圧が上昇するとされている。
✗ 4. 誤り
蠕動不穏 ― 麻痺性イレウス
蠕動不穏は麻痺性イレウスではなく機械的イレウスでみられる所見である。腸雑音の低下とされている。蠕動不穏(蠕動亢進)は閉塞部より口側の腸管が強く蠕動する所見であり、麻痺性イレウスでは蠕動は減弱・消失する。
ポイント
  • 症候と疾患の正確な対応関係を覚えることが国試対策の基本である
  • 肝硬変では門脈圧亢進と低アルブミン血症により腹水が貯留する
  • ランツ点は急性虫垂炎、ブルンベルグ徴候は腹膜炎、蠕動不穏は機械的イレウスの所見である
  • 重要用語: 腹水、肝硬変、ランツ点、ブルンベルグ徴候、蠕動不穏 を正確に理解しておくこと。
比較表
症候 正しい関連疾患
ランツ点の圧痛 急性虫垂炎
ブルンベルグ徴候(反跳痛) 腹膜炎
腹水 肝硬変、癌性腹膜炎
蠕動不穏 機械的イレウス
解説画像
あマ指 第15回(2007) 問題67|症候と疾患との組合せで正しいのはどれか。 解説図
あマ指 第15回(2007) 問題67|症候と疾患との組合せで正しいのはどれか。
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