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理由で解く 臨床医学各論

Q0108 消化管疾患

出典:あマ指 第5回(1997) 問題83
問題
食道癌について適切でない記述はどれか。
選択肢
1 体重が減少する。
2 女性に多い。
3 食道下部に好発する。
4 嚥下困難がある。
解答
正解2(女性に多い)
解説
✗ 1.
体重が減少する。
✗ 正しい。食道癌では腫瘍による食道狭窄のため嚥下困難が生じ、食事摂取量が低下する。さらに癌による消耗(悪液質)が加わり、進行に伴って著明な体重減少がみられる。体重減少は食道癌の重要な症状である。
✓ 2. 誤り
女性に多い。
食道癌は女性に多いという記述は誤りである。実際には60歳以上の高齢男性に多く、男女比は約6:1である。危険因子として喫煙・飲酒・熱い食物の摂取が挙げられ、これらの生活習慣が男性に多いことが男女差の原因と考えられている。
✗ 3.
食道下部に好発する。
✗ 正しい。食道癌の好発部位は中部食道(胸部中部食道)が最多であり、次いで下部食道に多い。厳密には「中部食道に好発する」が最も正確な表現だが、下部食道も好発部位の一つであるため、選択肢2(男女比の逆転)に比べれば不適切の程度は小さい。上部食道は比較的少ない。
✗ 4.
嚥下困難がある。
✗ 正しい。嚥下困難は食道癌の最も重要な症状である。初期は無症状あるいは嚥下時に「しみる」程度であるが、進行癌では腫瘍による食道内腔の狭窄のため、特に固形物の嚥下困難が顕著となる。嚥下困難の程度は癌の進行度を反映する。
ポイント
  • 食道癌の疫学:60歳以上の高齢男性に多い(男女比約6:1)、悪性腫瘍死因第5位
  • 好発部位:中部食道>下部食道>上部食道の順
  • 危険因子:喫煙、飲酒、熱い食物の摂取
  • 重要用語: 食道癌、男性優位、中部食道好発、嚥下困難、体重減少 を正確に理解しておくこと。
比較表
特徴 内容
好発年齢・性別 60歳以上、男性(男女比約6:1)
好発部位 中部食道>下部食道>上部食道
主要症状 嚥下困難(固形物)、体重減少
危険因子 喫煙、飲酒、熱い食物
組織型 90%以上が扁平上皮癌
解説画像
あマ指 第5回(1997) 問題83|食道癌について適切でない記述はどれか。 解説図
あマ指 第5回(1997) 問題83|食道癌について適切でない記述はどれか。
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