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理由で解く 臨床医学各論

Q0016 感染症

出典:鍼灸 第4回(1996) 問題72
問題
急性肺炎の検査所見で誤っているのはどれか。
選択肢
1 赤沈亢進
2 CRP陽性
3 好中球増多
4 血小板増多
解答
正解4(血小板増多)
解説
✗ 1.
赤沈亢進
✗ 正しい。急性肺炎では炎症反応により赤沈(赤血球沈降速度)が亢進するため、検査所見として正しい。炎症により血漿蛋白(特にフィブリノゲンや免疫グロブリン)が増加し、赤血球が凝集しやすくなって沈降速度が速くなる。非特異的な炎症マーカーとして有用である。
✗ 2.
CRP陽性
✗ 正しい。CRP(C反応性蛋白)は細菌感染で著明に上昇する急性相蛋白であり、急性肺炎では陽性(高値)となるため、検査所見として正しい。肝臓で産生される炎症マーカーで、細菌感染では数時間以内に上昇し、10mg/dL以上の高値を示すことが多い。ウイルス性肺炎では軽度上昇にとどまる。
✗ 3.
好中球増多
✗ 正しい。急性肺炎では細菌感染に対する免疫反応として好中球が増多し、白血球数は10,000/μL以上に上昇することが多いため、検査所見として正しい。好中球は細菌感染に対する主要な防御細胞であり、白血球分画では好中球の比率が増加する(核の左方移動を伴うことも多い)。
✓ 4. 誤り
血小板増多
急性肺炎では血小板増多は典型的な検査所見ではない。急性肺炎は細菌感染による肺の急性炎症であり、炎症反応として赤沈亢進・CRP陽性(上昇)・好中球を中心とした白血球増多がみられる。血小板数は通常正常範囲内であるか、反応性にやや増加する程度である。血小板増多が顕著な場合は、他の疾患(本態性血小板血症、慢性骨髄性白血病など)を考慮する必要がある。
ポイント
  • 急性肺炎の典型的な検査所見は、赤沈亢進、CRP陽性、好中球増多である
  • CRPは細菌感染で著明に上昇し、ウイルス感染では軽度上昇にとどまる
  • 好中球増多は細菌感染の特徴で、白血球数10,000/μL以上が多い
  • 血小板増多は急性肺炎の典型的所見ではなく、正常または軽度増加程度
  • 重要用語: 急性肺炎、CRP、好中球増多、赤沈亢進 を正確に理解しておくこと。
比較表
検査項目 急性肺炎(細菌性) 変化の理由
白血球数 増多(10,000/μL以上) 細菌感染に対する免疫反応
好中球 増多(核の左方移動) 細菌に対する主要な防御細胞
CRP 陽性(10mg/dL以上も) 肝臓で産生される急性相蛋白
赤沈 亢進 血漿蛋白増加により赤血球凝集
血小板 正常〜軽度増加 典型的所見ではない
解説画像
鍼灸 第4回(1996) 問題72|急性肺炎の検査所見で誤っているのはどれか。 解説図
鍼灸 第4回(1996) 問題72|急性肺炎の検査所見で誤っているのはどれか。
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