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理由で解く 理学療法士

QP60P056 解剖学

出典:第60回理学療法士国家試験(2025)午後 問56
問題
母指を橈側外転させた右手を図に示す。矢印の腱はどれか。2つ選べ。
図
選択肢
1 短母指外転筋
2 短母指伸筋
3 長橈側手根伸筋
4 長母指外転筋
5 長母指伸筋
解答
正解2(短母指伸筋)、4(長母指外転筋)
解説

母指橈側外転で浮き出るsnuffbox橈側縁の2腱=長母指外転筋と短母指伸筋(尺側縁は長母指伸筋)。

図は母指を橈側外転させた右手で、2本の矢印は手関節橈側・母指基部で近接して並走する2本の腱を指している。母指を橈側外転させると、解剖学的嗅ぎタバコ入れ(snuffbox)が形成される。snuffboxの橈側(掌側・前方)縁を作るのが長母指外転筋と短母指伸筋の腱で、この2腱は母指外転により最も明瞭に皮下へ浮き出る。矢印はこの並走する2腱を指しているため、答えは短母指伸筋(選択肢2)と長母指外転筋(選択肢4)。一方、長母指伸筋の腱はsnuffboxの尺側(後方)縁を作り、窪みを挟んで橈側の2腱とは離れて走行するため矢印には該当しない。短母指外転筋は母指球を作る内在筋で皮下に腱として浮き出ず、長橈側手根伸筋はsnuffboxの床の背側を走り第2中手骨底に停止するため、いずれも矢印の腱ではない。

✗ 1. 誤り
短母指外転筋
母指球(thenar)を構成する内在筋で、手関節橈側の皮下に腱として浮き出るものではなく、矢印は指していない
✓ 2. 正しい
短母指伸筋
長母指外転筋とともにsnuffboxの橈側(前方)縁を形成する腱。母指橈側外転で皮下に浮き出た矢印の腱に該当する
✗ 3. 誤り
長橈側手根伸筋
第2中手骨底に停止し、snuffboxの床の背側を走る。矢印が指す母指基部の並走2腱ではない
✓ 4. 正しい
長母指外転筋
短母指伸筋とともにsnuffboxの橈側(前方)縁を形成し、母指橈側外転で最も明瞭に浮き出る腱。矢印の腱に該当する
✗ 5. 誤り
長母指伸筋
snuffboxの尺側(後方)縁を形成する腱で、窪み(snuffbox)を挟んで橈側の2腱から離れて走行するため、矢印は指していない
ポイント
  • 解剖学的嗅ぎタバコ入れ橈側縁=長母指外転筋+短母指伸筋
  • 尺側縁=長母指伸筋(Lister結節を滑車に屈曲)
  • 母指橈側外転で橈背側に陥凹が出現
比較表
解剖学的嗅ぎタバコ入れの境界
境界構成する腱
橈側(掌側)縁長母指外転筋(APL)・短母指伸筋(EPB)
尺側(背側)縁長母指伸筋(EPL)
舟状骨・大菱形骨
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