学習トップ理由で解く 理学療法士第12章 ▸ 実地 / QP59P010

理由で解く 理学療法士

QP59P010 理学療法治療学

出典:第59回理学療法士国家試験(2024)午後 問10
問題
65歳の女性。右膝関節の痛みを主訴に来院した。右膝関節に軽度の屈曲制限があり、右内側広筋が軽度萎縮している。歩行時に内反膝を呈し、階段昇降時に右膝関節内側の痛みを強く感じている。装具療法で適切なのはどれか。
選択肢
1 ロッカーバー
2 トーマスヒール
3 メタタルザルバー
4 外側ウェッジソール
5 内側ウェッジソール
解答
正解4(外側ウェッジソール)
解説

内反膝(内側型変形性膝関節症)では外側ウェッジ(楔状足底板)で足部を外反させ、膝内側コンパートメントへの負荷(内反モーメント)を軽減する。

本症例は内反膝を呈し膝関節内側の痛みを訴える内側型変形性膝関節症である。内反膝では歩行時に膝関節内側(内側コンパートメント)へ荷重が偏り、外的膝内反モーメントが増大して内側の疼痛・変形が進む。外側ウェッジソール(外側を高くした楔状足底板)は踵接地〜立脚期に踵部・後足部を外反位に誘導し、下腿の傾きを変えて膝内反モーメントを減らすことで内側コンパートメントの負荷と疼痛を軽減する。逆に内側ウェッジは内反を助長するため不適切である。

✗ 1. 誤り
ロッカーバー
前足部を丸めて踏み返しを補助する装具で、前足部痛や中足趾節関節の障害に用い、内反膝には適さない
✗ 2. 誤り
トーマスヒール
踵の内側を前方に延長し扁平足(回内足)を矯正する装具で、内側型膝OAの目的とは異なる
✗ 3. 誤り
メタタルザルバー
中足骨頭部の免荷(中足骨痛)に用いる装具で、膝内側痛には適さない
✓ 4. 正しい
外側ウェッジソール
後足部を外反位へ誘導し膝内反モーメントを軽減、内側型膝OAに適切
✗ 5. 誤り
内側ウェッジソール
足部を内反・膝を内反方向へ誘導し内側負荷を増すため不適切
ポイント
  • 内側型膝OA・内反膝=外側ウェッジソール
  • 外側ウェッジで膝内反モーメントを軽減
  • 内側ウェッジは内反を助長し逆効果
比較表
足底装具と適応
装具主な適応
外側ウェッジソール内側型変形性膝関節症(内反膝)
内側ウェッジソール外側型膝OA・回外足など
トーマスヒール扁平足(回内足)
ロッカーバー前足部痛・踏み返し補助
メタタルザルバー中足骨痛の免荷
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