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理由で解く 理学療法士

QP58A041 理学療法治療学

出典:第58回理学療法士国家試験(2023)午前 問41
問題
腹圧性尿失禁で正しいのはどれか。
選択肢
1 痩身に多い。
2 男性に多い。
3 膀胱の収縮を伴う。
4 持続的に失禁が生じる。
5 骨盤底筋体操は有効である。
解答
正解5(骨盤底筋体操は有効である。)
解説

腹圧性尿失禁は骨盤底筋群の脆弱化で咳・くしゃみなど腹圧上昇時に漏れる。骨盤底筋体操(骨盤底筋トレーニング)が第一選択の保存療法。

腹圧性尿失禁は、加齢・出産・肥満などにより尿道を支える骨盤底筋群や靱帯が脆弱化し、腹圧上昇時に膀胱頸部・尿道が過剰に下垂して尿が漏れる病態である。膀胱排尿筋の不随意収縮を伴う切迫性尿失禁とは機序が異なり、膀胱の収縮を伴わない。骨盤底筋を選択的に収縮させる骨盤底筋体操は尿道支持機構を強化し、軽症〜中等症で有効性が確立している。妊娠・出産歴や骨盤底の解剖から女性に圧倒的に多い。

✗ 1. 誤り
痩身に多い。
誤。肥満は腹圧を高め骨盤底に負担をかけるため、むしろ肥満で多い。
✗ 2. 誤り
男性に多い。
誤。出産や尿道が短い解剖学的特徴から女性に多い。
✗ 3. 誤り
膀胱の収縮を伴う。
誤。排尿筋の不随意収縮を伴うのは切迫性尿失禁。腹圧性は膀胱収縮を伴わない。
✗ 4. 誤り
持続的に失禁が生じる。
誤。持続的漏出は溢流性・真性(全)尿失禁の特徴。腹圧性は咳・くしゃみ・運動など腹圧上昇の瞬間に漏れる。
✓ 5. 正しい
骨盤底筋体操は有効である。
正。骨盤底筋トレーニングは腹圧性尿失禁の第一選択の保存療法。
ポイント
  • 腹圧性=骨盤底筋の脆弱化、腹圧上昇時に漏れる
  • 女性・肥満・多産に多い
  • 骨盤底筋体操が第一選択(膀胱収縮を伴わない)
比較表
尿失禁の型と特徴
機序特徴・対応
腹圧性骨盤底筋の脆弱化咳・くしゃみで漏れる/骨盤底筋体操
切迫性排尿筋の過活動(不随意収縮)強い尿意で漏れる/抗コリン薬・膀胱訓練
溢流性残尿による溢れ持続的にちょろちょろ漏れる/排尿誘導・導尿
機能性認知・移動障害トイレに間に合わない/環境調整
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