学習トップ理由で解く 理学療法士第3章 ▸ 一般 / QP57A073

理由で解く 理学療法士

QP57A073 運動学

出典:第57回理学療法士国家試験(2022)午前 問73
問題
遠心性収縮が生じるのはどれか。2つ選べ。
選択肢
1 頭上に手を挙げるときの三角筋前部線維
2 懸垂で体を下ろすときの上腕二頭筋
3 腕立て伏せで肘を伸ばすときの上腕三頭筋
4 椅子から立ち上がるときの大腿四頭筋
5 しゃがみ込むときのヒラメ筋
解答
正解2(懸垂で体を下ろすときの上腕二頭筋)、5(しゃがみ込むときのヒラメ筋)
解説

遠心性(エキセントリック)収縮は、筋が張力を発揮しながら伸張される(起始・停止が離れる)動作で生じる。重力に抗して身体・分節をゆっくり下ろす場面が典型。

遠心性収縮とは、筋が収縮力を出しつつ全長が伸びていく収縮様式で、多くは重力に逆らって動きを制動(ブレーキ)する場面で起こる。懸垂で体を下ろすときは上腕二頭筋が張力を保ちながら肘が伸展し筋が伸張されるため遠心性。しゃがみ込むときは足関節が背屈していく中でヒラメ筋(下腿三頭筋)が張力を出しながら伸張され、身体の落下を制動するため遠心性。逆に、頭上へ挙げる三角筋前部・肘を伸ばす上腕三頭筋・立ち上がる大腿四頭筋はいずれも筋が短縮して動作を起こす求心性(コンセントリック)収縮である。

✗ 1. 誤り
頭上に手を挙げるときの三角筋前部線維
肩屈曲を起こし筋は短縮=求心性収縮
✓ 2. 正しい
懸垂で体を下ろすときの上腕二頭筋
張力を保ちつつ肘が伸展し筋が伸張=遠心性収縮
✗ 3. 誤り
腕立て伏せで肘を伸ばすときの上腕三頭筋
肘伸展を起こし筋は短縮=求心性収縮
✗ 4. 誤り
椅子から立ち上がるときの大腿四頭筋
膝伸展を起こし筋は短縮=求心性収縮
✓ 5. 正しい
しゃがみ込むときのヒラメ筋
落下を制動しつつ足背屈で筋が伸張=遠心性収縮
ポイント
  • 遠心性=筋が張力を出しながら伸張(下ろす・制動する動作)
  • 求心性=筋が短縮しながら関節運動を起こす
  • 重力に抗してゆっくり下ろす局面は遠心性が多い
比較表
筋収縮様式の分類
様式筋長変化
求心性(コンセントリック)短縮立ち上がるときの大腿四頭筋
遠心性(エキセントリック)伸張体を下ろすときの上腕二頭筋
等尺性(アイソメトリック)不変姿勢保持
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