学習トップ理由で解く 理学療法士第3章 ▸ 一般 / QP57A072

理由で解く 理学療法士

QP57A072 運動学

出典:第57回理学療法士国家試験(2022)午前 問72
問題
膝関節屈曲運動の制限に関与するのはどれか。
選択肢
1 斜膝窩靱帯の緊張
2 前十字靱帯の緊張
3 大腿後面と下腿後面の接触
4 大腿骨の転がり運動の出現
5 内側側副靱帯の緊張
解答
正解3(大腿後面と下腿後面の接触)
解説

膝関節の最終屈曲は、下腿後面(下腿三頭筋・軟部組織)と大腿後面の軟部組織どうしが接触することで制限される(軟部組織性の終末)。

膝関節屈曲の可動域を制限する主因は、屈曲最終域で下腿後面の筋群(下腿三頭筋など)と大腿後面の筋群(ハムストリングス)の軟部組織どうしが接触・圧迫し合うことである。これは軟部組織性のエンドフィールを生む。斜膝窩靱帯・前十字靱帯・内側側副靱帯は主に伸展位や回旋・外反ストレスで緊張し、屈曲制限の主因にはならない。また膝屈曲の初期には大腿骨顆部の「転がり」が生じるが、これは運動を進行させる正常な関節運動であり制限因子ではない(進むにつれ滑りが加わる)。

✗ 1. 誤り
斜膝窩靱帯の緊張
膝伸展位で緊張し過伸展を制限する。屈曲制限には関与しない
✗ 2. 誤り
前十字靱帯の緊張
伸展位で緊張し脛骨の前方移動・過伸展を制限。屈曲最終域の制限因子ではない
✓ 3. 正しい
大腿後面と下腿後面の接触
屈曲最終域で軟部組織どうしが接触し屈曲を制限する
✗ 4. 誤り
大腿骨の転がり運動の出現
屈曲を進める正常な関節運動であり、制限因子ではない
✗ 5. 誤り
内側側副靱帯の緊張
伸展位や外反ストレスで緊張。屈曲制限の主因ではない
ポイント
  • 膝屈曲の終末=軟部組織性(下腿後面と大腿後面の接触)
  • 側副靱帯・ACL・斜膝窩靱帯は主に伸展位で緊張
  • 膝屈曲は転がり→滑りへ移行する複合運動
比較表
膝関節の運動を制限する因子
運動主な制限因子
屈曲下腿後面と大腿後面の軟部組織接触
伸展ACL・側副靱帯・後方関節包・斜膝窩靱帯の緊張
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